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ダンジョン学園サブカル同好会の日常  作者: くずもち


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第191話冒険者ショップ「ユグドラシル」

「こだわってるでござるなぁ」


「そうだねぇ」


 空気感の作り込みに僕はものすごく感動してしまった。


 素直な感動が伝わったのか、入り口の受付嬢さんはどこか誇らし気で、入場手続きは迅速だった。


「ではまずこちらで免許証の提示をお願いします」


「あ、はい」


 そして武器を扱う施設だからか、確認はしっかりしているようだ。


 受付嬢さんは僕らの免許証を機械に通して確認すると、数秒ですぐに返却してくれた。


「はい。確認いたしました。学生さんなんですね。ご説明は大丈夫ですか?」


「ええっとお願いしてもいいですか?」


 おそらくは大丈夫だと思うけど、一応確認すると完ぺきな営業スマイルを浮かべた受付嬢さんはスムーズに説明に移行した。


「かしこまりました。こちらはダンジョン探索者用の専門店となっております。回復薬や各種アイテム。発掘品の装備。または一部作られているダンジョン資源を使ったアイテムなどを取り扱っています。こちらで購入した商品を持ち運ぶ際は探索者免許を必ず携帯することが義務付けられていますので予めご了承ください」


「はい。わかりました」


 僕らは頷き、いよいよ店内に入るとそこには思っていた以上に色々と商品が陳列されていた。


 薬は回復薬に解呪薬、各種状態異常に対応した薬品が取り揃えてあって、怪我人をここに運び込めばとりあえず助かりそうである。


 だが今日の目的はあくまで準備。


 特に目当ては装備一式だった。


 ショーケースに並べられた武器防具はバリエーションも豊かでこのダンジョンの攻略階層が学校基準より深いことが分かるのも面白いポイントである。


 ただ現状を考えると、満足できる装備なんて見つからないだろうななんて考えながら見て回っていたのだが……僕は思わずそれを見つけて視線を止めていた。


「おお……これは……」


「うわぁ。でっかい金のバトルアックスでござるか?」


「ものすごく派手だ」


 半笑いの桃山君に、苦笑気味のハバキリ君だったが、僕はポツリと呟いた。


「……なんかいいなこれ」


「「え?」」


 そんなに驚かなくてもいいのに。


 君達には、この頭の上に装備されたお面が見えないのかという話だった。


「いや、金太郎のお面にすごくシナジーありそうじゃない?」


「そういうの意外とこだわるんでござるよねワタヌキ氏……」


「でも少し派手過ぎないか?」


「よし……買う」


「「えぇ?」」


 即決すると、またまた驚かれてしまった。


 しかしそんなに驚くことなんてない。そして特にハバキリ君は驚いている暇はないんじゃなかろうか?


 僕は今度は君の番だよと、彼の肩をポンと叩いた。


「いいでしょ? というか僕はこれで決定だよ。服も選んでくるからハバキリ君も選んで選んで」


「いや僕はさすがに予算が……」


「そこは気にしなくていいから。あ! 店員さん! すみません! 彼に合う装備を選んで欲しいんですけど!」


 咄嗟にらちが明かないと判断した僕は他の店員さんも巻き込むことにした。


 そして一人、妙に真剣な表情で装備の棚を眺めている店員さんを発見。


  彼女はいかにも衣装に詳しそうだったので、ハバキリ君の装備をコーディネートして欲しいとお願いすると、嬉々として参戦してきた。


「分かりました。おまかせください!」


「え? えぇ?」


「じゃあおまかせしました。かっこいい奴を選んであげてください」


「ハイ! 喜んで! お客さんかわいいですから……いえ、見込みのある探索者の様なので選び甲斐があるというものです! では向こうで選びましょう! さぁさぁ!」


「は、はい……」


 適当に声をかけたけど……ダイジョブなやつかなこれ? 早まったかな?


 ちょっぴり不安に駆られたが、まぁ素早く終わらせるつもりだから大丈夫だろう。


「……そんじゃあ、僕らもあとは着る物適当に選んでこうか」


「……そうでござるな」


「でも、ガチの鎧は今更じゃない? 帷子は着て来てるから……やっぱジャージ?」


「いいんじゃないでござるか? たぶん走るんでござるよね? 隣にスポーツ用品店あったでござるよ。ちょっと手を入れたら使えるでござるし」


 一先ず僕らは今度は着る物を選ぶために、ダンジョン専門店……ではなく一旦店から出て、隣のスポーツ用品店に向かうことにした。


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― 新着の感想 ―
ゴールデンアックスに惹かれるとかセガ信者ですね?
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