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冒険者予備校に入るけど大丈夫だよね?

「ただいまー」

お兄ちゃんが帰ってきた声で目を覚ました。

「おかえりぃ、お兄ちゃん・・・ん?」

「どうしたひなた?」

「知らない女の匂いがする・・・誰と浮気したの?」

「浮気ってなんだよ!別に何もしてないって!」

そしてお兄ちゃんから外でのことを教えてもらった。

「珍しいね、お兄ちゃんが見ず知らずの人をなんの対価もなく助けるなんて」

「ん〜、まあな。なんか豪華な服装だったからいつか金に困ったら恩を返してもらおうと思って。そのためにちゃんと脅ーーじゃなくて、約束させたからな」

今脅したって言おうとした?

「もう、お兄ちゃんたら一人にするといつも厄介事に巻き込まれるんだから。ご飯はどうする?私さっきのオーク串でお腹いっぱいだけど」

「ああ、俺なら大丈夫。さっきぶらついた時ヌードルって名前のスープパスタみたいなの食べたから」

「へぇ、この世界パスタあるんだぁ」

意外とこの世界も食が進んでいるらしい。オーク串も味付けもしっかりしていたし。

「で、ヌードル屋で仕入れた情報だけど、この国にはないけど米も存在しているらしい」

「お米!それはぜひ手に入れたいね!」

お米はエルフの国の主食らしい。いつか必ず行ってみよう。

そして初日の夜が終わった。

タラタッタタタ〜♫(宿屋のメロディ)

「う〜ん・・・苦しい・・って!ひなた!」

「むにゃむにゃ・・・」

私はお兄ちゃんに抱きついて寝ていた。

「むにゃむにゃって、絶対起きてるだろ!いつのまに俺の布団に」

「あれれ〜、トイレに行って戻った時に間違えちゃったみたい」

もちろん嘘である。

残念なことにお兄ちゃんの朝のズボンのテント化は確認できなかった。

「たくっ。いくら兄妹でもいい年なんだからな」

「え〜。兄妹なら夜の営みさえも挨拶みたいなものなのに〜」

「ばかなこと言ってないで支度しろ。今日は冒険者予備校に行くんだから」

「は〜い・・・」

そして宿屋をチェックアウトした私達は冒険者予備校に向かった。

「まさか異世界に来てまで学校に通うことになるとはな」

「だね。まあ、高校よりは面白そうだけど」

そして受付を滞りなく済ませると、試験場に案内された。

「え〜、これから能力の測定を行います。あの的に向かって自分が持つ最大の魔法を放ってください」

よくアニメで見る展開だ。

「あれを破壊すればいいのか?」

「ハハハ、もしできるのなら破壊してくれても結構。まあ防御魔法をかけてあるから無理だとは思うが・・・」

するとお兄ちゃんは手刀を的に向けて空を斬る。

お兄ちゃんの得意な風の魔術、真空波だ。鋭利な真空の刃は鉄ですら切断する。

すると的は綺麗に真っ二つになった。

「は・・・?い、今何が・・・?」

「あれでいいのか?」

「は、はい!じゃあ次はあなた」

私の番が来た。

私は真空波はできないのでありきたりだけど炎魔術にすることにした。

的に向けて手を伸ばす。

特に名前はないけど適当な火の玉をぶつける。

まあ一応ありきたりだけど叫ぶ。

「ファイヤーボール!」

でいいのかな。

バスケットボールくらいの炎の玉が的に命中する。

(良かった。壊れてない。目立つのは嫌だからね・・・)

「す、すごい・・・。あの規模の魔法を詠唱もしないで放つなんて・・・」

あの規模って、最弱レベルの威力なんですけど!?

そして舞台は剣術の能力測定へと移る。

私は接近戦は苦手なので辞退した。

「俺はBランク冒険者のカインってんだ。全力でかかってこい」

お兄ちゃん相手にそんなこと言ったらダメだよカインさん。

「全力でいいのか?」

ほら、お兄ちゃんやる気だよ!いくら木剣だからって。

そして二人が構える。

お兄ちゃんの流派は高谷剣心流。一対多数の相手を得意とする剣術だ。

「はじめ!」

先生が合図した。

するとお兄ちゃんは一気に踏み込みカインさんの懐に潜り込んだ。

お兄ちゃん得意の『縮地』という技法で、0.3秒で全速力に到達するため傍目には瞬間移動に見えるだろう。

「ま、まいった・・・」

気が付くとお兄ちゃんの剣がカインさんの喉元にあった。

「あんたすげぇな!予備校通う必要あんのかよ!」

「いや、冒険者としては知識が子供以下だからな」

お兄ちゃんがスポーツ以外の剣で負けるのは師範以外に見たことがない。

そして私達は無事に予備校に入ることができた。

まあ、ただの能力測定だから試験というわけではなかったのだけど。

今日から二週間、冒険者になるための勉強が始まる。


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