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勇者パーティの旅立ち

◇◇◇

 「そういえば外国にはお米があるらしいわ」

突然ありさがそう言い出した。

「ご飯!」

反応したのはケイだった。

「メイドさんに聞いたんだけどね、エルフの国ってところで主食なんだって」

「おお、エルフ!さすが異世界」

「エルフってあれだろ?耳が長くて数百年生きてて肉は食べなくて弓が得意なやつ」

するとグリッドさんが答える。

「半分正解だな。耳が長くて寿命は200年ほどだが肉も魚も食べるし武器も弓に限らないだろう。行きたいのか?」

「「「「行きたい!」」」」

4人全員が珍しく揃った。

そしてグリッドさんが陛下にお願いして外交という名目でエルフの国に行くことになった。

第三王女のエレオノール様を連れて。

馬車に揺られて丸1日かけて次の街『アルカパ』に到着した。

街で一番大きな宿屋に着いた時だった。

「お兄ちゃん、こんな宿は絶対高いから無理だよ!あっちに小さい宿屋があったからそっち行くよ」

「はいはい、って引っ張るなよ!」

背後で聞き覚えがある声がしたが振り向いたときにはもう誰もいなかった。

「どしたの、太一?」

「いや、なんでもない。早く入ろう」

「賛成、お腹ペコペコ」

「私もだわ」

そして俺たちは初めて宿屋に宿泊した。

部屋割りは、俺とグリッドさん、ありさとエレオノール様、ケイと渚。

エレオノール様の部屋の前には護衛の兵士が交代で見張る。

◇◇◇

「エレオノール様?今夜は抜け出したりしたら駄目ですからね?」

ありさが念を入れる。

「わかっていますわ。さすがのわたくしももう懲りましたから」

「懲りましたって、何かあったのですか?」

「これは内緒の話なんですが、誰にも言ってはいけませんよ?」

「は、はい」

「実は先日護衛を振り切った時に誘拐されそうになりまして。詳しいことは言えないのですがその時にあなた方と同じような黒髪で黒目の少年に助けていただいたのです」

「そうなんですかぁ。それは珍しいですね」

この世界にきて私達日本人以外に黒髪なんて見たことがない。

「てゆうか、エレオノール様・・・その反応もしかして・・・」

「えっ?」

「恋しちゃいました?その黒髪のナイト様に」

「そそそ、そんなことはないですわ!王女ともあろうこのわたくしが恋などするはずもありませんわ!」

必死に否定するエレオノール様だった。

◇◇◇


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