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穴の中心で愛を叫ぶ

「マリー、大丈夫か!?」


 焦った様子でナルシストが取り巻きを3人連れて走って来ました。

 その瞬間マリーちゃんが脳筋を突き飛ばしてナルシストの胸にまさしく文字通り飛び込みましたよ。

 ナルシスト、支えきれずにマリーちゃんごと尻餅ついて押し倒されている形に……おうおう、ニヤニヤしちゃってめちゃくちゃ嬉しそうですね。ふふふ

 ここお外ですよ~、すぐ近くで火が燃えてるんですよ~!

 脳筋バカ男はさすがに倒れはしませんでしたが、心は倒れたみたいですね。呆然とした顔でナルシストとマリーちゃんを見ていますよ。


 取り巻きの銀髪がマリーちゃんを立たせました。さすがにこんなお外でいつまでもナルシストを押し倒しとくのは良くないですもんね。

 すかさず銀髪はナルシストのポジションを奪ってマリーちゃんを抱き締めてニヤニヤしています。

 マリーちゃんも大人しく銀髪にしがみついています。

 どうやら銀髪はむっつりスケベの腹黒の様です。

 ナルシストが怒って何やら腹黒銀髪にギャーギャー叫んでいるようですが、あの方の声は自然と耳がシャットアウトしてしまうので何を言っているのかはわかりません。


 脳筋バカ男もそちらに行こうと動きましたが、何と足元にファイヤーボールが!ハンナさん?あなたが出したのですか?

 脳筋バカ男がビビってハンナを見た瞬間また足元にファイヤーボールが!


「危ないだろう!マリーに当たったらどうしてくれるんだ!?」


 腹黒銀髪がマリーちゃんを抱き締めながら叫んでいます。

 ナルシストは腰を抜かしたようです。

 いやいやいやいや、あなたたちの位置から5mは離れてますからね。


「それは失礼しました。

 私が話があるのはロバート様だけですので、どうぞ危険ですのでマリー様を連れてここから離れてくださいませんか?」


 相変わらず目が笑って無い笑顔で、ハンナが腹黒銀髪にオブラートに包んでどっか行けやと言っています。

 確かに脳筋バカ男とハンナの話し合いの場なので、他のメンバーは邪魔ですね。さっさとマリーちゃんを連れて立ち去って欲しいものです。

 腹黒銀髪も納得したようでさっさとマリーちゃんを連れて立ち去る事にしたようです。

 腹黒なだけに頭の回転は悪くないみたいですね。


 ちょっと、ナルシスト置いていかないでよ!


 ナルシストが何やらわめいて、残りの取り巻きがしぶしぶ両脇からナルシストを抱えて連れて行きました。

 一応この国の王子なのに、何だか扱いが雑です。


「マ、マリー!待ってくれ!

 俺の事愛してるって言ったじゃないか!何でそんなやつと一緒に行くんだ!?」


 しぶとく脳筋バカ男がわめいてますが、ファイヤーボールが足元に飛んでくるだけで、マリーちゃんは振り向きもせず腹黒銀髪にしがみつきながら去っていきます。

 あんなにしがみついて、歩きにくそうですよね。


 足元に幾つもの穴が開いているその中心で、愛を叫んでいる脳筋バカ男は何とも哀れですね……


 あ、ハンナの炎が消えました。顔を伏せて肩が震えています。

 泣いているのでしょうか?


「ぷ……あは、あははははは!

 何あれ!すっごい惨め!カッコ悪すぎるー!あはははははは」


 どうやら脳筋バカ男の姿が泣くほど面白かったみたいです。

 いや、確かに……う、ぷぷぷぷぷー!


「今日の事はおじ様に報告させていただきますね。お望み通り婚約解消はすぐにでも了承されると思います。

 今までありがとうございました。」


 口元をひくひくさせながらハンナが頑張って脳筋バカ男に伝えています。でも肩がばっちり揺れてますから。笑ってるのバレバレですね。

 あんなに仲良かったのに、あそこまで情けない姿を見せられたら百年の恋も冷めるってやつですねきっと。

 未だに涙と鼻水をぐしょぐしょに流しながらマリーマリーと叫んでいる脳筋バカ男に、ハンナの声が届いたかはいささか微妙ですが、もうここにいる理由も有りませんのでさっさと帰ることにしましょう。

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