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王家からの手紙

 そんなことをしている間にあっという間に子爵家の滞在も終わり、公爵家へ向かう日になりました。


「ダリウス様、お元気で……次はアトリエで会いましょうね!私の靴も作ってくださいね。ふふふ」


「頑張るのよ、アトリエで待ってるからね……気を付けてね。ミシンや布達は私が行く時に一緒に運んどくから安心しなさい」


 また、4ヶ月後に会いましょうね!上手く事が運びますように……少し感傷に浸りつつ王都へ出発です。

 今回は公爵家で2日お世話になって帰宅予定です。エマさんのお店に行きたいのと、サイラスおじ様と最後の打ち合わせをするためです。

 そうそう、家族で住む物件も、忙しいお父様の代わりにおじ様が探してくれるそうです。本当おじ様にはお世話になりっぱなしで申し訳ないです。

 公爵家への旅は、今回はピンクのオーラも気にならずいつもより早く感じました……何だかんだで緊張しているんですかね?


 夕方に到着したのですが、何やらダニエルおじ様とチャールズ様は手紙を受け取ってバタバタしています。あ、ハンナも連れて行かれました。どうしたんでしょうか?


「サイラスおじ様、何かあったんですか?」


「ああ、まぁ王家からの手紙だ。王太子殿下の娘のレティシア姫がわがままを言ったようでな……明日城に来るようにと呼び出しの手紙だ」


 レティシア姫ですか……確か御歳5歳になる姫君のはずです。ハンナも連れて行かれたと言うことは、何かガラス細工の注文でしょうか?


「サイラスおじ様、私は明日予定通り王都のエマさんのお店に行ってきますね。マークさんがいるので1人でも大丈夫ですよね?」


「ああ、構わん。せっかくだから色々見てくるといい。今後住むことになるんだからな」


 そうですね、確かに住むことになるし散策してみましょう。さて、ダニエルおじ様達は大丈夫かな?気になるので、少し見てきましょうか。


「ダニエルおじ様大丈夫ですか?何か手伝えることはありませんか?」


「ああ、ベラか。適当に花に魔力をかけてくれ。レティシア姫が限定品のガラスの靴を、侯爵家のお茶会で呼ばれた時に見たらしくてな、どうしても欲しいと言っているようなんだ。

 色はシンデレラと同じブルー系がいいと言うんで、今ハンナに靴を作って貰ってチャールズが白金で装飾を作っている所だ。

 宝石はアクアマリンを使うとして、花がなぁ……公爵家の庭園で探して貰ったんだが、このヤグルマギクしかないから白や紫と合わせるしか無いようなんだ……」


 青い花ですか……プリザーブドフラワーでしたら青い薔薇も可能でしたが、さすがに品種改良してもそこまでは無理ですね。となると何か別の青い花を考えてみましょうか。

 青かぁ……あ、紫陽花なんてどうでしょう?私大好きなんです!白い薔薇とさっきのヤグルマギクと合わせてブーケを作って貰いましょう。ほら、凄く可愛くて豪華!

 おじ様も喜んでくれました。レティシア姫も気に入ってくれますように……


「父さん大変だ!文房具屋から注文のあった明日午前中納品予定の商品、午後になると連絡するのを忘れていた!」


「あら、でしたら私が届けましょうか?明日は朝からエマさんのお店に行く予定でしたので、行き掛けに文房具屋さんに納品してきますよ?

 マークさんも一緒なので荷物は持って貰えますし、任せてください」


「明日の午前中と言う依頼があったから助かるよ。商品はこの箱に全部入っている。これがリストだ。

 商品にそれぞれの注文票を輪ゴムで止めてあるから、店主と一緒にリストと照らし合わせてくれ。

 一応こちらでも検品はしてあるから間違いは無いはずだ。済まないがよろしく頼む」

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