脳筋男はやっぱりバカでした
まさに漫画みたいに怒りの炎で燃えているハンナは、脳筋バカ男とヒロインちゃんに話しかけに行きました。
「ロバート様ごきげんよう。
そちらの御令嬢はどなたですか?
最近よくない噂を耳にしますが、どう言う事か説明してくださいます?」
おお~怖い!目が笑ってません!
と言うか、目も燃えているんじゃないですか?
ハンナを怒らせたら絶対だめってメモしとかなきゃです!
きっと脳筋バカ男もハンナを怒らせたらこんなに怖いって知らなかったんでしょうね~、顔が真っ青で汗がすごいです。
あれだけ汗かいてると、ここまで臭いそうですね。
ヒロインちゃん真っ青になって震えながら脳筋バカ男に抱きついてるけど、汗でぐっしょりなのに気持ち悪くないんですかね?
臭いは大丈夫ですか~?
なんて巻き添えが怖いからギリギリ声が聞こえる位置に待機しつつ見守っていると、脳筋バカ男がやっと口を開きました。
「おい、ハンナ何の真似だ!?マリーが怖がってるだろう!」
ヒロインちゃんはマリーちゃんと言うんですね。
脳筋バカ男の汗だくの胸に顔を埋めています。ここからでも濡れてるのがわかる位汗でびっしょりのシャツなのに……おえー。
「マリー様とおっしゃるのですね。
それで、婚約者がいるにも関わらずマリー様と人目も憚らずイチャイチャしていたのはどう言う事ですの?」
ふおわー、炎が青く変わりましたよ!温度が上がったと言う事でしょうか?
凄いです、ハンナの魔力ってこんなに高かったんですね!
ライター位の物しか見たことなかったのですが……怒りでリミッターが外れたんですかね?
そもそも従姉なんでハンナの魔力が高くても不思議じゃありませんけどね……穏やかな性格の為、自然と押さえられていたと言う事でしょうか?
ん?……ごしごしごしごし
あれ?何かハンナの回りをちょろちょろ飛び回ってるものが見える気がします……
「ハ、ハンナ落ち着け!マリーは何も悪くないんだ!
俺がマリーに惚れてしまったんだ!
攻撃するなら俺だけにしてくれ!」
うわお、ドラマみたいです!
ムカつく男だけど、好きな女の子を庇うなんてさすが脳筋バカ男ですね。
でも正義ぶってるけど、それなら先に婚約解消してからアタックすれば良いものを……こんな不誠実なことをして、自分の名誉もですが家族の名誉も落とす事になるって気付かなかったんですかね?
本当脳まで筋肉で出来ているとこんな簡単なことも分からないんですね。
「そうですか、ロバート様のお気持ちはよく分かりました。
それなら先に説明して、婚約を解消なさればよかったのではないですか?
もう学園中にロバート様の不誠実な行いが知れわたってしまっていますのよ?
ロバート様の名誉だけではなく、私の名誉も傷付けたと、我が男爵家を蔑んだのだと御理解していますか?」
「な……俺は別にそんなことは……確かにハンナには不誠実だったと思うが……」
「はぁ……本当に何も考えていませんのね。
そちらのマリー様だって、婚約者がいる殿方に色目を使ったなどと言われて皆さんに蔑まれていますのよ?
それもこれもご自身の軽率な行いのせいだって御理解していますか?」
「マリーにそんなことを言うなんて、どこのどいつだ!?」
なーに言ってるんでしょうこの脳筋バカ男は!?
そこじゃないでしょう!ハンナがこんなに分かりやすく説明してくれてるのに、全く理解していないみたいです!
そこまでバカだったとは……そこまでバカだったとは……(大事な事なので2回言います)本当にビックリです。
と言うか噂になっていたのですね。全然知りませんでした。
なぜ誰も教えてくれなかったのでしょうか?(ナルシストの噂と共に聞いていたけど、ナルシストの事だと思って流してただけ)
「はぁ……本当に何も理解していませんのね。
どこのどいつって、ほとんどの生徒がそう噂していますわよ?
それもこれもロバート様ご自身のせいですよ?
順番が違えばこんな事にはならなかったものを……まあそもそも私と婚約解消した後、マリー様にロバート様との婚約の意思がお有りになるかは分かりませんけどね。
ロバート様の他にも親しくなさっている男性が数人いらっしゃると、皆さん噂していますわよ?
ああ、噂をすれば皆さんちょうどいらっしゃったようですわ。」