私って凄い!
ダニエルおじ様達が来る前に、木綿でも栽培してみましょうか。確かカカオちゃんを作ったのはこの辺り……あれ?カカオちゃんは何処ですか?
「あ、イザベラお嬢様。すみません、ここにあった木はどう育てたらいいかわからずに……冬にダメになってしまいました。すみません」
あぁ、そう言うことですね。確かに温室でもないこの場所でカカオちゃんは無理ですよね。品種改良しててあげたらよかったね。ごめんねカカオちゃん。拝んどこう。
「気にしないでください。元々暖かい地域の植物で冬越しは想定して作っていなかったので、問題ないです。
色々と手を尽くしてくださったんでしょう?ありがとうございました。
この場所は何か使う予定がありますか?大丈夫なら使ってもいいですか?」
今すぐどうこうする予定は無いらしいので、有り難く使わせて貰います。
まずは木綿を栽培して、綿花を収穫しましょう。おお、弾けますね!面白いです。
結構な量が取れたので、キューピーにまずは綿サテンの作り方を聞いてみましょう。ついでにコットンニットとパイルも出来るか確認です。
「こんな感じかな~。こっちはこんなかな。何これ?面白い布だね。こんな感じみたい」
本当キューピーのくせにチート過ぎてビックリです。
まずは綺麗にして、ほぐほぐほぐほぐして、糸紡ぎ~。巻き巻き~巻き巻き~。わ~綺麗、細い!
そしていよいよ織る作業です。とりあえず幅は1m位にしましょう。織り織り~織り織り~。か、完成です!我ながら素晴らしい魔力で怖くなります。
1m×1m位の綿サテンが完成しました。生成で光沢のある綺麗な生地です。まぁシルクよりは光沢も肌触りも劣りますが、及第点でしょう!
ふ、ふふふふふふ、凄い!私って凄い!天才過ぎる!
はっ!ついつい浮かれすぎて変な躍りを踊ってしまいましたね。1回落ち着きましょう。
さてこの要領でまた綿花を作って~を繰返し、それぞれ太さの違う糸で編み編み~織り織り~としてコットンニットとパイル生地も完成しました!パイルは最初からフェイスタオルサイズのを数枚と、ハンドタオルサイズで数枚作ってみました。
ふぉー!さいっこう!私って最高過ぎる!
コットンニットは天竺編みで、ザ・Tシャツ生地です!ふふ、うふふふふふ。
「べ、ベラ。ずいぶん楽しそうだな」
あら、ダニエルおじ様!気付いたら結構時間が経っていたみたいです。ダニエルおじ様にエレナおば様に……あれ?チャールズ様はハンナの所か見当たりませんね。
えっと、もう一人の方は……
「あら、ダリウス様?お久しぶりです!何だか去年とイメージが凄く変わっててビックリしました!」
「そう?貴女の方が変わったんじゃない?大きくなったわね~。成長期って恐ろしいわ」
ダリウス様、しゃべり方は相変わらずですが、以前はガリガリで見るからに疲れはてていたのに、健康的な体型になって顔色も良くなっています。
服も新調したのかサイズもピッタリで髪も短くなって、まさに爽やか系イケメンです!
メイドさん達もチラチラ見ています。チェーチル王国の執事同様、目の保養になりますね~。磨けばこんなに変わるとは……気付きませんでした。
そんな事は置いといて、何故ここにダリウス様がいるのでしょう?




