表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/223

従姉のハンナ

 最近同じ学園に通う従姉のハンナの様子がおかしいです。

 ハンナはお父様の弟の娘で、私より1ヶ月お姉さんです。

 お父様達は共に王宮勤めで王都にいて、兄弟仲が凄くいいので一緒に育った姉妹同然の仲だったりします。

 うちは一人っ子ですが、ハンナには8歳と5歳の可愛い弟がいます。そのせいか、ハンナは凄く面倒見のいい性格です。

 そんな、私の大切な姉妹であり(違うし)、親友であるハンナが最近何やら思い悩んでいるようで気になります。


「おはようハンナ。最近元気無いみたいだけど何かあったの?大丈夫?」


 あえて明るく声をかけてみました。

 ハンナは私が近付いて来ていたことに気付いてなかったようで、一瞬ビックリしてすぐに泣きそうな顔になりました。

 生まれたときから一緒にいたのに、こんな表情は初めてです。


「ベラ……ロバート様が……」


 何とかそれだけ言った後はもう限界だったようで、私に抱きつき言葉を紡げないほど泣いています。


「ロバート……?」


 あの脳筋バカ男、私のハンナにいったい何してくれたんでしょうか!

 婚約者だからっていっつもハンナを私からかっ拐って行くあの男の事は、初めて会った瞬間から大嫌いだったりします。

 私と違って二人はとても仲の良い婚約者同士なんですけど、いったい何が?

 は!まさかついにあの脳筋バカ男が我慢できなくなってハンナを襲ったんじゃ!?

 一応この国では結婚するまでは貞操を守るって事になってますけど、婚約者同士なら結婚前にそう言う関係になっている人もいるらしいです。

 でも私達まだ13歳ですよ!

 脳筋バカ男め!絶対許すまじ!

 私が勝手な妄想で怒りに燃えている間に、少し落ち着いたハンナが信じられないことを言い出しました。


「ごめんね、ありがとうベラ……

 最近ね、ロバート様がとても仲良くしている御令嬢がいるらしくて……最初は信じてなかったんだけどね、二人の姿を何回か見てしまって……」


「は?あの脳筋バカ男が?

 いやいやいやいや、あんなにハンナにぞっこんだったのに?そんなのあり得ないって」


 思わず笑い飛ばしてしまいました。あの脳筋バカ男がハンナ以外の女の子と良い感じとか絶対無い無い。

 も~、心配して損したよ、単なる痴話喧嘩ってやつ?


「あ……あそこ」


 ハンナの指差す方を見て思わず固まってしまいました。

 本当にあの脳筋バカ男が女の子とベンチに座ってイチャイチャしてます!

 あれ?しかもあの子ヒロインちゃんじゃないですか!?

 ちょっと、ナルシストはどうしたんですか!あなたが落とすのは脳筋バカ男じゃなくてナルシストの方ですって!

 などと明後日の方に思考が行っている間に何やらハンナの醸し出す空気が変わりました。


 アチッ!燃えてる!燃えてますよハンナさん!

 何を隠そうハンナは火の魔力持ちなのです。って魔力が溢れ出てきてますから!


「なんか私バカみたいよね。ちょっと話してくるわ。」


 燃えたままハンナは脳筋バカ男とヒロインちゃんの元へ……

 不謹慎にも若干ワクワクしつつ、常備してる魔石を取り出して何かあったときのために録画することにします。


 ああ、ヒロインちゃんが怖がって脳筋バカ男に抱きついて震えています。だからそこは脳筋じゃなくてナルシストにしてください!

 あっちー!ハンナさん、炎の勢い増してますからー!


 こら、キューピー!お芋焼いちゃメッ!メッよ!メッ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ