希望の光?
ふぅ、危なかったです。ナルシストが何か言う前になんとか逃げれてよかったです。
それにしても、中々の成金趣味丸出しのネックレスでしたね。あんなキラキラしいのを着けてきても大丈夫なんでしょうか?まぁナルシストには教師も逆らえないのでいいんでしょうね。
金の土台にナルシストの目と同じ色のサファイアとか……鳥肌物ですね!絶対無理です。
その後は何とかキラキラ集団を避けつつ授業を受け、休日は王宮で王妃教育です。ここでもほとんどナルシストに会わないなと思っていたら、ほぼマリーちゃんと遊びに行っているそうです。
本当ろくでもない王子ですね。これが未来の国王とか……本当終わってますよね。
そしてマリーちゃんですが何故か先日全く関係無い?ご令嬢に怒鳴っていました。
「ちょっと、あんた何でもっと突っ掛かって来ないのよ!色々してくれないと進まないでしょう!悪役令嬢なんだから悪役らしくしっかりしてよね!」
と言うだけ言って去って行ったのですが……ご令嬢は取り巻きのどなたの婚約者でも無いはずです……と言うか……まさかと思いますが、茶色い髪の地味目のご令嬢なので私と間違われたんでしょうか?
意味のわからないことをいきなり怒鳴られて、可哀想に泣いてしまっています。そっとハンカチを差し出してマジシャンさながら目の前で薔薇の花を出してあげると泣き止んでくれたのでよかったです。
それにしても悪役令嬢ですか……と言うことは彼女も転生者なんでしょうか?もし彼女の知るゲームの中だとすれば、魅了じゃなくてシナリオ何ですかね?よく分かりませんが、邪魔するつもりは無いので勝手に進めて欲しいものです。
一応お父様達にも報告したが良さそうですね。
家に帰りお父様に報告に行ったら、何やら難しい顔をされています。
「お父様、今よろしいですか?」
「ああベラか。ちょうどよかった、私も話があるんだ」
「どうかしたんですか?」
「うむ……それがな、今日王兄様と宰相殿に呼び出されてな……あの男爵令嬢と殿下の事をどう思っているのかと聞かれたんだ。だから悩んだんだが正直に言うことにした。
『こちらとしては婚約は望んでいなかったのですが、陛下に無理矢理決められてしまっては否とは言えず……しかしこの度の事で親子共々何とかして婚約破棄して頂けないかと願っています。
しかし、ご存じの通り娘の魔力は特殊でして……陛下はうちのイザベラを妃にして、例の男爵令嬢は側妃にすればいいとお考えのようで正直参っております。』とお伝えしたんだ。
そうしたらお二人はどうやら殿下を王にさせる気が無くなったらしいんだが、その為にはお前の存在が引っ掛かっていたそうだ。
例え殿下が使えない魔力持ちでも、お前の魔力は特殊だからな。だがチェーチル王国は幸いな事に作物が育ちやすい地域だろう?
だからお前の力があっても無くても困ることは無いだろうと二人はお考えの様だ。
ここだけの話……実は先日王兄様の次男のオズワルド様が凄い魔力を発動したらしいんだ。
日照りに苦しんでいた地域が何度も陛下に雨を降らせるようにお願いしてたんだがな、気が向かないと言って何日も出向かず、結局作物は全て枯れてしまってな……
たまたま視察に訪れていたオズワルド様が、この地を見捨てた陛下にも、何も出来なかった自分にも怒り悲しみハンナの時の様に急に魔力が上がったらしいんだ。
土の魔力だから、その地の土壌を全て一気に作物の育ちがいいように改良出来たらしく、その後植えた新しい苗がぐんぐん育っているようだ。
そんなこともあってな、次の国王にはオズワルド様を据えようと上層部で動き出したらしい。
まぁまだ動き出したばかりだから先の話にはなるが、この流れはお前にとっても好都合なんじゃないか?殿下の使えない魔力にあの性格だ、おそらく殿下側に付く貴族はいないだろう。
王妃様の実家の侯爵家でさえも、王家の尻拭いばかりさせられて身内と言えど怒り心頭のようだ。
今後どう動くかわからんが、オズワルド様を押す声が徐々に広がって行くだろう。
まだ何が出来るのか力をもて余しているようだから、使いこなすようになった暁には世代交代など待たず陛下を引きずり下ろせるかもしれんな」
「なるほど……1度オズワルド様や王兄様、宰相様にお会いできないでしょうか?」




