ナイスチートのな王太子
さっそく額縁を作りましょう。あ、そうだ!花で飾るとどうでしょう?結婚式っぽくて可愛いです。
ああ、でも私って相変わらず不器用?コーネリアお姉様付きのメイドさんが手伝ってくれて綺麗に飾れました!後は魔力でプリザ擬きにして終了です。
うん、まさに前世のウェルカムボードですね。可愛いです。
そもそも造花も無いし花を額縁に飾るって概念が無かったから、メイドさん達に凄い人気です!
調子に乗ってそれぞれ好きなお花を持ってきて貰って、プリザ擬きにしてあげました。ふふふ
大人組は夜遅くに帰ったようです。お父様にはして欲しいことを箇条書きにした手紙を託していたので、きっと読んで準備をしてくれていることでしょう。
さて、朝食も済み王太子様をお迎えする準備をします。
コーネリアお姉様は今日は王太子様の瞳の色のような水色に銀の刺繍を施した、昨日に負けず劣らず豪華なドレスです。
アクセサリーも白金に薄いアクアマリンの物で揃えています。このドレスで結婚式も行うそうです。
明らかに王太子カラーなので、国民の受けは最高でしょうね。
あ、豪華な馬車が入って来ました。濃紺の生地に金の刺繍を施した、ザっ王子様が降りてきました。
コーネリアお姉様を見て嬉しそうに駆け寄ってきました。この場面で駆け寄るなんて、王太子様としてどうなんでしょう?チェーチル王国の者はビックリして、ハルマン王国の面々は苦笑いをしています。きっといつもこうなんでしょうね。
え?なんかこっち見てませんか?もしかして今微笑まれました?目の錯覚?
王太子様はやっと当初の予定通りサイラスおじ様に挨拶をしています……コーネリアお姉様の手を握ったまま……
この人は本当に去年チェーチル王国に来た人と同じ人物なんでしょうか?影武者だったんですかね?
「ベラ、殿下から話があるそうだ」
物思いに耽っていると、いつの間にか3人が目の前に来ていました。私に話ですか?去年のチェーチル王国の王族のクレームを私に言われても困りますよ?ドキドキ
「1年ぶりですね。チェーチル王国ではお世話になりました」
何もお世話していません、きっとここから去年のクレームが始まるんですね……そしてやっぱり同一人物のようです。
「コーネリアとお義父さんに聞きました、我がノルウィス王国の為に寒さに強い作物の苗を色々作ってくださったようで、国を代表して感謝申し上げます。これで国民の飢餓が少しでも解消できると思うと、どんなにお礼を言っても足りません。
何か私に出来ることでよければお礼をしたいのですが、恥ずかしながら我が国は大変貧しくて……国宝の宝飾品位しか渡せるものがありませんが……」
「あの、本当に何でもお願いして大丈夫ですか?」
「え、ええ、私に出来ることであれば……コーネリアと別れろと言うのだけは出来ませんが、それ以外なら」
「お姉様とですか?いえ、お姉様の事は生涯幸せにしていただかないと困ります。そうでは無くて、殿下は氷の魔力持ちでいらっしゃいますよね?」
「はい、1年の半分は雪で覆われるノルウィス王国では何の役にもたたない無駄な能力ですよ。ははは……」
「素晴らしい才能ですわ!少し凍らせていただきたいものがあるんです!
サイラスおじ様!蓋付の箱……いえ、あの木は大切な木ですか?大丈夫?でしたらあの木を使わせていただきますね!後でまた同じ大きさのを作りますので!」
ちょうどいい木があったので、それで蓋付の引っ越しの時の段ボール位のサイズの箱を4つ作ります。
「お、おお。何だあれは!こんなことも出来るのか!」
いきなりだったのでノルウィス王国の方々が驚いているようです。あ、面倒なんで口止めしておかなきゃいけませんね。




