次なる目標
なるほど、日本でも親世代は安いのでいいんじゃない?って感じで、実際着る花嫁さんは予算内で少しでも自分好みな物を、時には少しオーバーしてでも後悔したくないって感じで予算オーバーな物を選ぶ方も多かったです。
もちろん、堅実な方もいます。でもせっかくの慶事だからとご両親が援助する方も少なくありませんでした。やっぱりお祝い事はみんな浮かれて財布の紐も緩むんですかね?ふふふ
ふむ、何とか行けそうな気がしてきました。
最初は赤字でも、レンタルの知名度さえ上がれば何とかなりそうです!今後の人生計画が楽しくなってきました。
早く婚約破棄してくれないかな~。きっとこの休暇中も彼らは愛を深めたはずでしょう。真実の愛、fight!
お礼を言って、浮かれ陽気で街の散策に出ます。エマさんのお店も素敵でしたね~、やっぱりお店を出すなら平民向けのレンタルショップなので、平民街ですよね。
あちらは洋服屋さんに布屋さんですね。リボンやボタンなんかも置いてるみたいです。少し見てみましょうか。
木綿がメインの平民向けのようですね。ふむ……ストライプとチェック位しか柄が無いんですね。貴族も刺繍で柄をつける感じですもんね~、プリント技術がまだ無いんですかね?
レースやリボンで飾るのも可愛いけど、プリント出来れば柄の幅もすごく広がって、刺繍と比べて簡単で早くて安いので平民の間で爆発的ヒットになりそうですよね!ふふふ
次の目標はプリント柄の布を作ることに決定です。
レースのリボンが素敵ですね。そのまま使ってもいいし、シュシュにしても可愛いですよね。これは自分用とハンナへのお土産に買いです。
あら、マークさん何やら注目されちゃってますね。こんな可愛いお店に強面のおじさんを連れてきてしまって申し訳なかったです……ふふふ
次は何を見ましょうか?何かハンナに他にもお土産をと思うのですが、どうもマークさんの事を考えると可愛いお店に入りにくくて。あ、美味しそうなお菓子屋さんがあるのでお菓子でもお土産にしましょう。
本当に人が多いですね。表通りのお店はどこも1階が店舗になってるみたいですけど、だいたい3階建てのようですね。上は何になっているんでしょう?
「マークさん、エマさんのお店は1階だけでしたよね?上はどうなってるんですか?」
「2階は物置と休憩室と給湯室に従業員用のトイレがあるようです。3階は前のオーナーは住居にしていたようで、客間とリビング付きの部屋があります。確かそれぞれ隣接してトイレと浴室がありましたね。
エマは私と住んでいるので、リビングはエマの書斎にして、客間は従業員の仮眠室に使っているようです。あとは1階の奥に応接間もあって、そこで仕入などの商談をするようです」
「なるほど……どこも同じ様な作りなんですか?」
「さあ、それはわかりません。他の店の奥なんて見たこと無いんで。ただ店舗はみんな1階にありますね。
最近うちのエマもそろそろ年齢的に階段がキツいみたいで、息子達も独立したことだし店を売ってゆっくり老後を過ごしたいと言ってますよ。ちょうど来年50になるんで、いい区切りかなと夫婦で話してるんです。おっと、お嬢様には関係の無い話でしたね、すみません」
「ちょっと詳しく聞かせてください!出来ればもう一回エマさんのお店に行きましょうか!」




