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酵母ちゃん

 宿屋さんの交渉はあっさり終わりました。

 見本はカウンターに置いてくれるそうです。宿泊されたお客様に、お土産にすすめてくださるそうで20冊置いてくださる事になりました。

 貴族のお客様もたまに泊まるそうなので、これは売れるよと太鼓判を押して貰いました。嬉しいものですね。


 次は雑貨屋さんです。いよいよ本物の交渉の始まりです!

 女性向けのおしゃれなお店でした。店長さんも30歳くらいのおしゃれで元気な女性です。


「はじめまして、イザベラと言います。

 今日はこの本を置いて欲しくて来ました。よかったら読んでみてください」


「ああ、そっちの子から聞いてるよ。さっそく読ませて貰うね。変わった表紙ね、結構薄いのね……わあ、可愛い絵がたくさん!絵ばっかりの本なのね……

 ふ~ん、面白いじゃない。本ってもっと文字ばっかりで取っつきにくい感じだったけど、これなら絵も可愛いし子供でも読める簡単な文章だから売れそうね。

 とりあえず10冊貰おうかしら。えっと、2割りがうちだから、はい4万円。

 どこに飾ろうかしら?お客さんが読みやすい所がいいわよね。何これポップ?可愛いじゃない。

 何か関連した雑貨なんてあったら可愛いんだけどな~」


「あ、あの、お金は売れてからでもいいですよ?」


「え?うちは全部仕入れてから売るからこれだけ違うのはやりにくいよ。他と同じ先払いがいいわ。大丈夫大丈夫、返品とかしないから。これは売れること間違いなしだから大丈夫よ。

 領収書よろしくね~」


 な、なるほど。仕入れてから売るんですね。もしかしてこの方法が普通なんでしょうか?その辺はおじ様かチャールズ様に後で聞かなくてはいけませんね。

 思ったよりすんなり置いて貰えてホッとしました。

 気が抜けた所で、そろそろランチにしましょう。


 ケイトちゃんのお店に戻ると、色んな種類のパンが出来ていました。チーズとブラックペッパーのグリッシーニを頂きます。この世界のパンは固いんですよね~。チーズが入ってて出来立てだったらまだ食べれるんですけど、冷めたら固くてスープに浸けながらじゃないと顎が痛くなります。

 ドイツパンとかフランスパンはこんな感じで固かった気がします。

 でも前世日本人の私としては、フワフワもちもちが食べたいのです!


 イースト菌って菌だから専門外って諦めてたけど、天然酵母パンって物があった気がします。

 キューピーちゃん、カモンヌ!

 ふむ、レーズンや林檎ですか。行けそうな気がします!他は煮沸消毒した密閉できる瓶を2本と水ですか。ふふふ、これは余裕で出来そうですね!

 そうだ、この完成した天然酵母を使ってシンデレラパンを作ったらどうでしょう?さっそく簡単なレシピ(キューピー直伝)と酵母の作り方と今出来た酵母ちゃんをケイトちゃんに渡しましょう。


 え?自分で?作りませんよ。パンはパン屋さんです。私は服飾系専門です!って単に美味しいものは食べたいけど、作るのには興味がないってだけなんですけどね。

 ご飯と味噌汁としょうが焼きとなす味噌炒めさえあれば満足だったので、正直パンまで頭が回ってませんでした。

 でもこれを期にふわふわのパンが食べれるなら嬉しいです。


 子爵家に帰ったらまた酵母ちゃんを作って、レシピと共に料理長に渡しておきましょう。近々ふわふわのパンが食べれそうですね。ふふふ

 実家の料理長にも渡さなきゃですね。あと公爵家とハンナの実家ですね。ああ、実家とハンナの実家ではお米同様極秘レシピとして渡さなきゃですね!


 さてと、そろそろ次のお店を探さなきゃです。何処か置いてくれるお店が見つかるといいのですが……

せっかくの植物系のチートなのに、料理に全く興味がないなんて勿体無いですよね。料理改革がバンバン出来そうなのに(笑)

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