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商品開発 その4

 はい、調子に乗りました~。

 思ったより芯が柔らかかった様です。クラリスお姉様に怒られつつ治療を終え、試し書きしてみます。

 前世で言う5Bって所でしょうか?デッサンにはいいのですが、私の好みではBか2B位がいいのでもう少し固くしてもらいましょう。


「ベラ、これは書くものだったのかい?凄いな!羽ペンの様にインクが要らないんだな!しかもインクと違って染みることも無いんだな。これは……また前世の記憶ってやつか?」


「そうです、前世ではよく使ってました。ゴムで作った消しゴムと言うもので、書いた文字を消すことも出来るんですよ。

 でも粉が着くのでもう少し固い方がいいです。そうしたら粉も着かずに綺麗に書くことができます。

 ああそう言えば、鉛筆とはまた別なんですけど、羽ペンの代わりにガラスのペンなんて物もありましたね。螺旋状に溝があって、見た目もとても綺麗なんですよ。

 今度ハンナに作ってもらおうかしら」


「一度書いた文字を消せるのか!?それは紙の無駄にならずに最高じゃないか!」


「ああでも簡単に消せるので、重要な書類なんかには使ったらダメですよ。すぐ書き換えられてしまいますものね」


「なるほど。確かにそうだな……だが重要な書類以外なら重宝するぞ!もう少し固くだな!任せとけ」


 張り切ってアトリエへ向かわれました。

 さて、鉛筆が出来たと言うことはあれですね、私がすることは1つだけです。そう、消しゴムを作りましょう。

 あと鉛筆削りも欲しいので、後でチャールズ様に鉄で歯を作ってもらいましょう。その他の部分は木でもいけるますかね?柔すぎますか?うん、全部鉄も有りですね。木で見本を作りましょう。


 さて消しゴムですが、何がいるのでしょう?教えてキューピー。不飽和油と硫黄を反応させてできる固形配合剤と研磨剤……石榴石を粉状にしたものなのね……となるとおじ様にお願いするしかないですね。

 そっか、プラスチックがほとんどで天然ゴム製は少ないんですね。紫外線で固くなるなら小さな木箱に入れたらいいのでしょうか?

 何だか消しゴムなのに凄く高級品みたいですね。ふふふ


 ああそうだ、キューピーがいるうちに鉛筆削りとガラスペンの見本を木で作ってみましょう。

 ああそうこんな感じです。まさに筆箱に入る小さいサイズの鉛筆削りです。これなら簡単に作って貰えそうですよね。

 ガラスペンは木では何だか魔女の杖みたいです。さっそく見せに行きましょう。


「チャールズ様、お手が空いたらこう言うものを鉄で作って頂けませんか?この部分は鉛筆を削るので小刀みたいにして欲しいです。

 あと石榴石の屑があれば欲しいです。消しゴムに使いたいのでおじ様に粉にして欲しくて……」


「ああ、確かこの辺に……あったあった、このくらいでいいかな?

 あとそれかして。なるほど、この部分で削るんだね、やってみるよ」


「ありがとうございます。よろしくお願いします。


 ハンナ、ちょっとこれをガラスで作ってもらえないかしら?」


「これを?いいけど……何これ?」


 そう言いつつみるみるうちにガラスペンの完成です。

 ここに来てからずっとガラス製品を作っているからか腕が上がったようです。

 いい感じに完成です。さっそくチャールズ様のデスクにあるインクと紙をお借りします。


 ほわ~、ガラスにインクが吸い込まれていく姿が美しいです。

 書き心地もいいし、羽ペンより断然書きやすくてインクの持ちがいいです!


「ちょっと僕にも書かせて貰っていいかな?

 これは、凄く綺麗で書きやすいじゃないか!ふむ、色を何色か用意して、宝石を着けてもいいかもしれないね。

 ベラ、父のところに行くならこれも見せて来てくれないか?

 ガラスの素材をもっと買い付けなきゃな。ああでもハンナもベラと一緒に休暇が終わったら帰ってしまうのか!残念だ」

家族と親戚はみんなベラが前世の記憶があることを知っています。ですが、色々と面倒なことになりそうなので、他の人には極秘なので、もちろん婚約者も王家も知りません。

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