天使フィリス
お屋敷へ戻るとフィリスの天使ドレスが出来上がっていました。これで明日は撮影が出来ますね。ふふふ
クリーンメイドさんにも手伝って貰って、頑張って着付けなきゃですね~。ちゃんとメイクさせてくれるといいんですが。
待ちに待った朝です!さっそく先生の家に入り浸っている……と言うか住んでる?フィリスにドレスを持って行きます。
警戒心バリバリで威嚇してきたフィリスですが、妖精を探しに行こうと言うと少し興味を示しました。ここで一気に畳み掛けなきゃですね!ふっふっふっふ
「あのね、フィリス……実は私にも妖精のお友達がいるんだけどね、妖精は綺麗なものが好きなんだって。
フィリスのこの格好がちょっと怖かったみたいなの。だから今日はこのドレスを着て探してみましょう?
ほら、フィリスが作ってくれた布を使っているのよ?それにほら、コルセットも要らないから楽チンよ?靴はまぁ見えないからスニーカーでいいかな?
午後からはこれに着替えて新しい公園で遊んでみてほしいの。色々あってきっと凄く楽しいわよ~」
うう……唸りつつ悩んでいるようでしたが、先生が『綺麗なドレスね~、これを着たフィリスちゃんが見たいわ~。これなら妖精ちゃんもきっと出てくるわよ~。』と言ったら俄然やる気になって、またその場で脱ぎだしました。
今回はローブを脱いだ時点で止めて、隣の部屋をお借りして女性だけ集合しまして、着替えさせることにしました。
先生達もお弟子ちゃんもクリーンメイドさんも、初めてローブを脱いだ姿を見たようで、驚いていました。
もしかして脱ぎだしたことに驚いたのかな?両方だったみたいです。ふふふ
「ありゃ~、フィリスちゃんはこんなにべっぴんさんだったんだね~。長生きはするもんだね~、ふぇっふぇっふぇっふぇ。
さあさあ、ドレスを着たら少しお化粧して髪を結った姿を見せておくれ」
さすが年の功ですね!フィリスがご機嫌でドレスを着てお化粧をして髪をいじらせてくれます。やっぱり白いドレスに白い小花ですよね!そうそう、そんな感じで……ふわお、やっぱり天使ですね!いいです、完璧ですよ!
あぁ、でも行くまでにみんながフィリスの姿を見たらビックリしちゃいますね。
とりあえず湖に着くまでマントでも着せてフードを被せときましょう。
湖までは、私達とベンソン子爵にも三輪車を出して貰ってフィリスを後ろに乗せます。
先生達、託児所の子供達もみんなで荷馬車に乗って向かいます。御者はもちろんマチルダです。子供達は人数も多いし湖は危ないので、先に遊びの森へ行って遊んでいて貰う予定です。
先生達も森が気になると言うので先に行ってもらい、私とルイとフィリスとベンソン子爵の4人だけで湖へ向かいます。
湖に着いたらマントを取って、妖精を驚かせないように静かに探すように言い聞かせてフィリスに自由に探してもらいます。
その様子をこそこそカメラ石で撮っていると、キューピー現れました。
「ベラ……また何か変なことしてるの~?さっきそこで妖精に会ったから連れてきちゃった」
ああ、あの時の幼児キャラ妖精ちゃんです!フィリスが探してるけど、名前をつけて貰う気はないかな~?
人間が死ぬと消えるって聞いたら無理強いも出来ませんよね……
「あのね、あのね、ぼくあの人の魔力好きなんだよね。でもね、でもね、ちょっと怖かったの。
でもね、今日はすごく綺麗なの……遊びにいってくるね」




