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そこからですか

 ああ、この感じ懐かしいです。

 小さい頃からいつも私が明後日の方向に暴走しそうになる度、こうやってハンナが現実に戻してくれてました。

 本当、しっかり者のお姉ちゃんです。

 よく考えたら私、ハンナがいないと生きていけないんじゃ無いでしょうか?


「そうね、せっかくこんな綺麗なガラスの靴が出来たことだし、さっそく花を飾ってみましょうか。少しお花貰っていいかしら?」


「え?お花?それは別にいいけど……そこの花瓶のでも庭のでも好きなものを使って。

 でも……どうして靴に花を飾るの?そもそもどうして靴なの?花を飾るならガラスの花瓶じゃダメだったの?」


「え?ガラスの靴ってシンデレラみたいで可愛いじゃない」


「シンデレラ?」


 え?知らない?と言うかここ地球じゃ無いから知らなくて当然でした!

 シンデレラ知らないんじゃ、靴に花とかエキセントリック過ぎます!ああ、これじゃ売れない……ガラスの靴……可愛いのに。

 花瓶でもいいけど、あっと言わせる目新しさは足りない気がしますね……

 とりあえずシンデレラのお伽噺をハンナに教えなきゃですね。


「まぁ……なんて素敵なの。このお伽噺も前世の記憶なの?凄く素敵ね。だからガラスの靴なのね。

 シンデレラのガラスの靴がここにあるのね……素敵。

 そう、そうね、お花を飾ると素敵ね。リボンも使ったらどうかしら?ああ、なんて素敵なの!きっと売れるわ!

 ああ、でもみんなシンデレラを知らないのよね。どうやったらシンデレラを知ってもらえるかしら?

 こんな素敵なお伽噺、きっとみんな夢中になるのに」


 なるほど、まずはシンデレラを知って貰うことから始めればいいんですね。

 ハルマン王国の平民の認字率がどのくらいか分からないので、ここはやっぱり絵本がいいでしょうか?

 でも高すぎて平民には手が出ませんよね。手っ取り早く知ってもらうにはやっぱり絵本がいいと思うんですけどね~。


 あ、そうだ。ここで以前作った紙を使ったらどうでしょう?

 作者、制作者は無事向こうに行くまでは極秘と言うことでバレないように気を付ければなんとかなりそうですよね。

 木版画にしたら魔法でちゃちゃっと作れそうです。

 印刷、製本は子爵家のおじ様にお願いしてみましょう。商売の繋がりでどこか良いところを知っていそうですよね。

 そうと決まればまずは見本の絵本製作に紙の製作、木版画の製作ですね。表紙も皮は高いので、厚紙に布を貼って題名とカボチャの馬車でも木版画で作ってスタンプすれば可愛く出来そうです。

 さっそくハンナに相談です。同時にガラスの元になる物を子爵家のおじ様にお願いしないといけませんね。


 来月からの長期休暇までに急いで仕上げましょう。

 あと、ガラスの見本も違うパターンでいくつか欲しいですね。

 とりあえずうちにあるコップなどで何か作ってもらいましょう。


 忙しいけど、年に一度しか行けないので頑張らなくては!

 長期休暇が待ち遠しいです。

 今年はハンナも一緒ですね。楽しい休暇になりそうです。


 さあ、さっそく帰ってシンデレラを描かなくては!

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