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最高の相棒

 さっそくハンナに婚約破棄計画を打ち明け、ハルマン王国での資金集めのために協力して欲しいと伝えました。


「なるほどね……ベラがこの婚約を昔からよく思っていないのは知ってたけど……まさか婚約破棄されて国外追放を狙っていたなんて。

 そこまでしなくても、もっと穏便に婚約を解消出来ないの?」


「私もずっと考えてるんだけどね~、あの王族相手には円満解消はどう考えても無理そうで……」


「あ~、まあ確かにそうよね。あの陛下がみすみすあなたを手放すとは思えないわね。

 狙うなら陛下が国外の式典に呼ばれて留守の間しか無いわね。

 でもやり過ぎて死刑になったら大変だし、こちらから行動を起こすのは懸命ではないわよね。

 だとすると、やっぱりベラの言う通りマリーに頑張ってもらうしかないのかしら。

 昨日見た感じだと、すでに殿下はマリーにかなり惚れ込んでいるみたいだけど……でもまだ時期尚早ね。

 あちらはまだ婚約破棄とかそんな気は無さそうよね。

 今はただマリーが好きってそれしか見えて無さそうな感じだったし……ライバル同士牽制し合ってるって感じかしら?

 はぁ~、上手くいくといいんだけど……あ、国外追放になったらもちろん私も一緒に連れて行ってくれるのよね?

 その商品には私の力が必要なんでしょう?ふふふ」


 な、何でしょう?ハンナから黒いオーラが出てます。何故に!


「いや、でもハンナを連れていくなんて叔父様が許してくれるかどうか……」


「それなら大丈夫よ。昨日の婚約破棄騒動が学園中に知れ渡ってしまったでしょう?そこから貴族中に広がって、この国じゃ私の嫁ぎ先なんて見つからないわ。

 ちょっとした夫婦喧嘩でもファイヤーボール撃ち込まれるって思われてるわよきっと。

 こんな嫁欲しがる人なんて、変態か魔力目当てのどっちかしかいないわ。

 だからハルマン王国に行くのは私自身のためでもあるもの。

 それに、ベラと一緒に商売するのも何だか楽しそうだし」


「確かに……昨日のあれは怖かったわよね。

 普通の男なら腰が引けてとてもじゃないけど近付いてこないかも。

 羨ましいわ、私もあんな能力だったら殿下も怖がって婚約破棄してくれるのに。

 ああ、でもファイヤーボールを乗り越えるくらいハンナの事を愛してくれる男性が、いつか現れるわよ。

 ハンナは面倒見がよくてとても優しいし、何より私みたいに地味じゃなくて凄く美人だもの。

 そんじゃそこらの頼りない男なんてこっちが認めないわ」


「ふふ、ありがとうベラ。でも私ベラみたいな優し気な雰囲気がよかったわ。

 真っ赤な髪につり目で、どう見てもキツい印象でしょう?

 ロバート様だっていつも可愛いよって言ってくれたのに、結局あんな仔犬みたいな女の子がよかったんじゃない!

 せめてあと10cm背が低いか赤毛じゃなかったらな~。

 見た目もキツいのに魔力まで炎とか……男だったら凄い騎士になれたかもしれないのになぁ」


「ハンナの騎士姿とか……かっこよすぎ!脳筋ロバートなんかより断然かっこいいわ!

 でもかっこいい女性も凄く素敵よ。もうこの際かっこいいを極めたらどうかしら?その身長を活かしてもっとこうスレンダーなドレスが似合いそうだわ!この世界には無いけどマーメイドドレスとか凄く似合いそうなのよね!

 ああ、いくらでもデザインが沸いてくるー!」


「ベラ、落ち着いて。まずは商品を先に考えましょう。」

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