何と言うことでしょう!
「レティシアが魔力について悩んでいるのは気付いていた。
だから空想の友達を作って遊んでいると思っていたんだ……
後でレティシアに謝らんといかんな。
イザベラ嬢、ありがとう。これからも時々レティシアの相手をしてやってくれ」
あの後やっと解放されて、今はお店の自室にいます。え?なぜ伯爵家じゃないかって?
いや、それはまぁ気まずいのもありますし、3ヶ月後に結婚式なら大急ぎでドレスを作る必要がありますしね。
何とか説得してこっちに来たと言うわけです。やっぱりい草のいい香りに癒されますね……そう言えば新居とかどうなるんでしょうね?
ルイならきっと畳の部屋も作ってくれますよね!
はぁ、どんなドレスがいいかな……やっぱり白がいいけどデビュタントと被りますよね。
でもルイの髪や瞳の色となると黒かグレーですもんね……ちょっと結婚式向けでは無いですね。
さすがレディ・フローラって感じのデザインがいいんですけど難しいですね。
うーん、いつの間にか寝てたみたいでノックの音で起きます。ご飯の時間でしょうか?
ドアを開けるとルイが立っていました。
「ベラ、会いたかったよ。俺も今日からここに住むから」
いえ、さっきまで一緒でしたよね?と言うか、ここに住む?いえ、結婚前で王城でやる事とか色々あるんじゃないんですか?
「もう離れて暮らすなんて考えられない。3ヶ月とか長すぎる……」
「落ち着いてね。王家としても色々準備があるし、新居だって探さなきゃだし、ドレスも作らなきゃなの。
3ヶ月なんて時間が足りないくらいよ?
あ、ねえ新居にも畳の部屋を作っていい?ドレスは何色がいいかな?」
「新居か……楽しみだな。もちろん畳の部屋を作ろう!全部畳だっていいぞ!
子供はたくさん作ろう!
ドレスはそうだな……ベラには何色でも似合うけど、ベラらしく花をたくさん使ったらどうだ?」
なるほど、確かに花をたくさん使うのが私らしいですね。
髪も花冠にしましょう。3か月後と言うことは真冬ですね……袖必須ですね。
あ、そうだ、せっかくだからウールのチェック柄なんてどうでしょう?カジュアル過ぎ?
どの位の規模になるのか確認が必要ですね……
「んぅ……ちょっ…まっ……ふぅ……」
もう、真面目に考えているのに急にキスしてくるなんて!
「ベラ……ぃぃ?」
「いや、ダメだよ!お腹すいたし、まだ痛いから!今日はダメ!
ちょっと新居の事とかドレスの事とか真面目に考えたいの!」
「……わかった、まずは食事にしよう」
凄く不本意そうですが、納得してくれてよかったです!
夕食の席でダリウス様とジニーに結婚の報告をしました。もう少し驚いてくれるかと思ってましたが、何ともまぁあっさりしたものでした。
「あら、おめでとう。思ったより早かったわね。
あ、そうそうベラ、私達結婚したから。春にはジニーと私の赤ちゃんが生まれるわよ。ふふふ」
どぇぇぇぇええー!え?ちょっと思考が着いていかないんですけど、ダリウス様って人間に興味ないんじゃありませんでしたっけ?
もう訳がわかりません!
誰か説明してー!




