爵位
軽く食事を取って応接間へ向かいます。
応接間には国王夫妻、王太子一家、第2王子夫妻とサイラスおじ様とお父様がいました。
お父様、心なしか老けましたね……
「2人ともかけなさい。
とりあえず結婚式は最短の3ヶ月後だ。結婚後ルイアードは公爵の地位を与えよう。
全くもう、順番が逆だが仕方無い。それにイザベラ嬢なら王家の嫁として全く問題無いから、王家としては異存は無い。
フォーサイス伯爵、サイラス、この度は愚息が本当に申し訳なかった」
「いえ、勿体無いお言葉です……ぅぅぅ、娘が嫁に行くのがこんなに寂しいとは……」
「大丈夫です!私は公爵の地位など要りません。フォーサイス伯爵家へ婿入りしたいと思います!」
「「「はぁ?」」」
「いや、それはダメだ。フォーサイスはいずれセドリックのところのフィリップに継がせる予定だ。
全くあいつも頑固でな……まぁ今後の頑張り次第だが、パトリシアもフィリップ以外とは婚約もしたくないと言うし……
子爵家へ嫁に出す訳にはいかんが、まぁ伯爵家なら問題なかろうと思ってな……」
フィリップ……パトリシアちゃんに一目惚れしたのは気付いていましたが、まさかここまで執着を見せるとは……フィリップも魔力が強いんですかね?
小さい頃はそうでも無かったようですが……今度ゆっくり会いに行きましょうって隣なんですけどね。
「あれ?そう言えばルイの魔力って何だっけ?」
「イザベラ……今は爵位の話中だ」
ちっ!そうでしたね。別に爵位なんて要らないんですけどね……まぁルイを平民にするわけにはいきませんね……
「気にするな、後でゆっくり教えるから。くっく
爵位なんて正直ベラと結婚出来るならどうでもいいんですよね。あぁ、でも公爵婦人が平民街に店を持つのがよろしくないと言うなら公爵位は要りません」
「まぁ……確かに。公爵婦人ともなると忙しいから店どころでは無くなるか。
イザベラ嬢は自由がよく似合うからな~……だが第3王子に男爵や子爵はさすがによくない。適当な伯爵位をやろう。
まぁ伯爵婦人としてそれなりにする事もあるだろうが、王族と結婚するからには仕方無いと諦めてくれ。
これでも王家に嫁ぐよりはずいぶん楽なんだからな。しっかり努めてくれよ!」
「「はい、ありがとうございます!」」
お店は続けていいと言うことなのでよかったです!それに3か月後にはルイと結婚出来るんですね!夢のようです……
それはそうとさっきからレティシア姫の妖精ちゃんが気になって仕方無いんですよね~。あ、目が合いました。
こっちに来るようです。はぅ、天使のように可愛らしいですね!
「はじめましてイザベラお姉様。あの、2人でお話ししたいんですけど……」
お姉様!きゃぅ、何ですかこの可愛い生き物は!お姉様はどこまでもついて行きますよー!何てね。
くすくすくす
あれ?私声に出していませんよね?また顔に出てたのかな?
それにしても皆さんビックリしている様ですね?どうしたんでしょうか?
レティシア姫に手を引かれ、応接間の端にあるソファに2人で腰かけました。
「あの、お姉様にもこの子が見えるんですか?」
小声で聞いてきます。この子ってこのセクシーキャラの妖精ちゃんでしょうか?涙黒子までありますよ!まぁ、体型はキューピーですけど。ふふふ




