騙されました
「おはようベラ。今度はちゃんと覚えているよね?にやり
それはそうと、そろそろ外が煩いから部屋から出ないといけない様だ。
そこがバスルームだけど、1人で大丈夫?
一応着替えはこれを用意しといたけど……」
「ありがとう……ぅぅ、1人で大丈夫!」
着替えにと用意されていたのは、レディ・フローラのブラウスとスカートでした。いつの間に?下着も私の愛用の物とか……
あぁ、この3日留守している間に取りに行ってくれてたのかな?
とりあえず急いだ方が良さそうなので頑張ります。ぅぅ……腰が……
急いで体を洗って服を着て寝室に戻ります。ルイはいませんね?でもドアの向こうで話し声がします……怖いけど開けてみましょう。
あ、陛下とサイラスおじ様とお父様と目が合いました。静かに何事も無かったように閉めましょう……ガシッ!ぎゃー!やっぱり無理ですよね!
「ベラ、大丈夫か!?無理矢理連れ込まれたんだろう?可哀想に!」
ん?お父様何やら誤解してませんか?
「お父様、落ち着いてください!無理矢理じゃありませんよ?ルイとは元々恋人同士ですし……まぁでも王子殿下だったのには驚きましたけどね」
「「「はぁ?」」」
え?何?おじさんズが怖いです!ルイの後ろに隠れましょう。
「ちょっと待て!ルイアードとイザベラ嬢は元々の知り合いなのか?」
「え?はい、昨年は街で見かけただけですが、冬に王城図書館で再会して仲良くなりました……」
「父さん、フォーサイス伯爵、私達の結婚を認めていただきたい……それに、イザベラのお腹には私の子供がいるかもしれません」
「「「はぁ!?」」」
本日2度目のシンクロですね。どうしてそんなに驚いているのでしょうか?
「お前、結婚前だと言うのに手を出したのか!?」
「申し訳ありません!どうしてもベラと結婚したくて先に既成事実を作ってしまいました!」
あぁ、お父様が倒れました。父親の前でそんな堂々と宣言するなんて……お父様、ふしだらな娘でご免なさい!
「何て事を……お前、自分がしたことをわかっているのか!?」
「ちょ、ちょっと待ってください!この国では普通なんですよね?何でこんなに騒いでいるんですか?」
「ルイアード!お前イザベラ嬢を騙したのか!?」
「まぁ、そう言う事になりますね……でも安心してください!純潔の証ならちゃんとここに取ってあります!」
そう言って木箱に入った布を見せようとしたので全力で奪いました!
てかいつの間に!こんな所で広げるとか無いですから!
とりあえず木箱に戻して死守しましょう!
「すまないイザベラ嬢……恥ずかしいと思うが大切な物なので、そこの執事に渡してもらえるか?
とりあえず一旦落ち着いて話し合いの場をもうけよう。2人とも何か食べて応接間に来なさい」
そう言って陛下はフラフラしながら出ていきました。お父様もサイラスおじ様に抱えられて退場です……さて、2人になったところでルイに聞かなきゃいけないことが山ほどありそうですね!
「ルイ、そこに座って!どういう事か説明してくれるわよね?」
ルイは椅子に座って、何故か私を膝に座らせて話し出しました。て言うかこの体制の必要あります?
落ち着かなくて話がきちんと耳に入ってこないんですけど!




