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妥協禁止

 離れがたいですが、泊まるわけにもいかないので今日は帰るそうです。

 見送りに出てきたダリウス様と一瞬険しくなりかけましたが、ダリウス様とジニーが機転を利かせてくれて助かりました。


「あらあら、そんな警戒しなくても大丈夫よ~。私の相手はこっち」


 そう言ってジニーの腰を抱き、ジニーも違和感無くダリウス様にもたれ掛かっています。

 え?お芝居ですよね?それとも知らないうちに?いや、ダリウス様は人間に興味ないから違いますよね。


「またゆっくり遊びに来るといいわ~。お店が終わる頃から来て一緒に夕食を食べてもいいしね。

 泊まって行ってもいいのよ?ふふふ、あぁでも保護者の私がこんなこと言ったら伯爵様に殺されちゃうわね。

 一人娘だからか、ベラが大好きですもんね。ふふふ」


「へ~、なら俺が伯爵家に婿入りすれば寂しくないかな?俺三男だし、婿入りするのは全く問題無いし。

 まぁ結婚するなら爵位も貰える様だけど、ベラと結婚出来るならどっちでもいいかな」


 馬に蹴られそうだから先に部屋に戻ると言って、ダリウス様達は行ってしまいました。

 名残惜しそうに抱き締められてキスをしてルイは帰りました。

 はふぅ~、濃厚な1日でしたね……ルイは私と結婚したいみたいで嬉しいです!私騙されてませんよね?

 あぁでもあんなイケメンにだったら、騙されててもいいかも……何てね。ふふふ


 商品にデビュタントのドレスの製作もしなきゃで大忙しで、結局図書館には行けず仕舞いです。

 その代わりルイが週に2度閉店後に訪ねて来て、一緒に夕食を食べて泊まって行くようになりました。

 ここまで来れば最後の一線を越えるのも時間の問題かと思いきや、ちゃんとデビュタントまで我慢と言う約束は守ってくれているようです。ふふふ


 ベンソン子爵達もいい働きをしてくれて、今では安定してプリント柄が入ってくるのでずいぶん楽になりました。そろそろ新柄を出したがいいんじゃないかと、意欲的に進言するまでになりました。

 果物も元庭師さんが大事に育ててくれて、綺麗に箱詰めして送ってくれるので、売れ行きも好調です!

 チョコレートはもう少し滑らかな舌触りにしたくて、研究中だそうです。

 お父様が時々様子を見に行ってくれていますが、みんな健康的に日に焼けて生き生きしているそうです。

 オアシスを中心に大地も潤い、ずいぶん草木も生えて住みやすい土地になってきたようです。

 もう少し安定したら、生地だけでも地方や国外に販売してもいいですね。

 そろそろ人手を増やしたいけど、あんな不便な土地に行ってくれる人がいるかな~?その辺はもう少し考えてみましょう。


 レンタルドレスですが、第1号はエマさんのお店で働いていたあの店員さんでした。

 お相手は家具職人ではありませんが、エマさんのお店を辞めた後働きだした食堂の息子さんだそうです。

 彼女はオープン後すぐにブラウスやスカートを買ってくれて、靴下なんかもよく買いに来てくれる常連さんでした。

 結婚する時は絶対ここのドレスといつも言ってくれていたので嬉しいです!第1号のサービスと言うことで、カメラ石で撮った写真もプレゼントしましょう!


 彼女が友人達に自慢したり、平民街をドレスのままお披露目してくれたので、噂が広がってここ最近やっとレンタルの仕事も入るようになりました。

 デビュタントが終わったら新作ドレスをそろそろ作りましょうか……どんなデザインがいいかな~なんて相変わらずの現実逃避をしていますが、とにかくデビュタントまであと2週間です!ハンナのドレスは完成したのですが、自分のはデザインに時間をかけ過ぎたせいで作業が遅れています。

 もう妥協するしか無いかなと思いましたが、泊まりに来たルイも慣れない手付きでガラスで作ったダイヤカットのビーズをつけてくれているので、私が諦めるわけにはいきませんね!

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