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#46本国到達

静岡空港。ここは、日本皇国の首都である弓削京と最大都市である西京市の中間の

位置に存在する世界最大の空港である。静岡空港は、世界を結ぶ中心であり、

ここから、ユーラシア、太平洋、オーストラリア、アメリカ、アフリカなどの

直行便があるため、絶え間なく飛行機が飛んでいる。


今日、この空港にとある飛行機が1機到着した。その飛行機は、重要人物を乗せた

極秘の飛行機である。そのため、政府の高官などが利用するターミナルに

到着させた。なので、重要人物が民間人と関わることはない。


その重要人物は、飛行機を降りると、あらかじめ用意された黒いバンに乗せられた。

しばらくして、その人物は口を開いた。


「私は、一体何の目的で、その弓削京という場所に向かっているのですか?」


重要人物とは、白髪交じりの長髪と、長い髭があるこの男、キリストである。

キリストは、前日に拉致され、何も聞かされずにここまで来ていたのだ。

隣や前にいる特殊部隊の隊員は、質問に答えるか少し迷ったが、ここまで

来たので伝えることにした。


「弓削京まで行き、天皇陛下と謁見するのだ」


「天皇陛下・・・とは、どなたでしょうか?」


天皇とは誰だ、という発言に、この弓削教信者たちは怒りを覚えたが、異教徒

であるから仕方ないと怒りを抑えた。普通なら、殴り掛かるようなことだ。


「天皇陛下とは、御業を以てこの国を造り上げ、私たちを支えてくださる神だ。

そんなお方と謁見できるのは、ありがたいと思え」


そう丁寧に説明すると、キリストは、


「そうですか。あなた方にとって、大切なお方だったのですね。先ほどは、

失礼な態度をとり、申し訳ありませんでした」


そう深々と頭を下げた。それには、隊員は何も言えなかった。



場所は変わり、皇居。ここでは、天皇が総理大臣からの報告を聞いていた。


「それで、例の作戦はどうなった?」


「はい、対象は無事に静岡へ入港し、ここまで向かっているようですが・・・」


総理大臣は、最後の方で声のトーンが落ちた。何か他に言いたいようだ。


「何だ?何か問題でもあったのか?」


「それが・・隊員の話では、機内で対象が特異的な能力を見せたようで・・・」


「・・・特異的な能力?」


「はい。対象が隊員の傷を、手をかざしただけで治した、とのことです」


総理大臣は、それが不気味そうな様子で話したが、天皇はそれを聞き、

少し笑みを浮かべてこう言った。


「それは・・・楽しみだな」


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