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#13奪還作戦

朝鮮北部のとある都市。ここは中国3国の連合軍によって占領されていた。

ここを奪還するため、日本皇国軍がここまで進軍し、任務遂行のため、

動き出そうとしていた。この都市は交通の要所であるため、ここから更に

進軍するにはここを通らなければならない。何としてでも、取り返したいのだ。


「思うのだが、これどうやって使うのだ?そもそも、これは武器なのか?」


都市の倉庫内で警備をしていた中国軍の兵士が、備蓄してある銃を手に取り、

仲間の兵士に聞いた。


「さあな。それにしても、日本皇国の物は変なものばかりだな。

食料品や衣服、武器、何から何までおかしなものだ」


「日本皇国は、よほど頭がおかしいのだな。道理で占領も楽だったわけだ」


束の間の会話。お互い笑いあっていたが、そんな笑いも突然消え去った。


「日本皇国の奇襲だ!歩兵は今すぐ前線で迎え撃て!」


中国軍の上官が倉庫内の全員に呼びかけた。日本皇国が、ここに攻めてきた

とのことだ。


「よし、行くぞ」


お互いはそう言って、武器を取って前線へ駆け出した。取っていった武器は、

槍や弓など。使い方が分からない武器は持って行かず、旧式の武器を

持って行ったのだ。

2人は急いで、外にいる馬に乗り、おそらく攻撃を受けているであろう

戦地に走り出した。しかし・・・


ドオオオォンッ!


ドオオオォンッ!


「な、何だ!?」


突然鳴った2発の轟音に2人は驚いた。その音の正体は105mm榴弾砲。

しかし、中国がその兵器の存在などを知っているわけでもなく・・・

2人は音の正体も分からないまま、馬を走らせている。


その榴弾砲が撃ち終わった後も、迫撃砲や野砲によって攻撃が続いている。

ちなみに、迫撃砲などの火砲を実戦で使ったのは、今回が初めてだ。


「・・・っ!!?」


彼らが倉庫のバリケードまで来た時にはもう遅かった。応戦をするために

来たであろう兵士たちが、死屍累々と転がっていたのだ。それも、

見る限り全て味方の兵士たちだ。


「・・・これってこの倉庫周辺にいた全員じゃないか?」


その片方が重い口を開いた。


「・・・・・」


しかし、もう1人はその返答に答えなかった。いや、答えられなかった。

自分の仲間が一瞬にしてこの世から消えたことなどが、彼の心に

深く傷をつけたのだ。2人は無言で、呆然とその景色を眺めている。


「おい、まだいたぞー!」


日本皇国軍の兵士の声が聞こえた。どうやら、こちらに気付いたようだ。

そして、その兵士は銃口を向けてきた。しかし、彼らは逃げようともしない。


バァン!バァン!


2発の銃声が鳴り響いた時、彼らは地に伏せ、永遠の眠りについた・・・


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