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#11朝鮮動乱

かなり史実と異なりますが、ご了承ください。

「はぁ・・どうしたものかしら・・・」


朝鮮総督府の総督である大江結衣(おおえゆい)は頭を悩ませていた。

それは、沿岸部での中国船の出没が後を絶たないからだ。その中国船は、

日本皇国の船の通行を邪魔したり、攻撃してきたり・・・

明らかな嫌がらせだ。本国に申し出てみても、「忠告だけで留め、それ以上は

干渉するな」と言われる始末。総督であってもどうすることも

できなかったのだ。


「し、失礼します!」


総督府の補佐官が勢い良くドアを開けた。


「大江総督、報告があります!」


「何?言っておくけど、中国船出没の報告はもう聞き飽きたから」


「いえ、違います!斉・楚・燕の連合軍がここ、朝鮮に進軍を開始し、

一部の都市を占領しています!」


「ええぇぇぇぇぇ!!?」


大江総督は驚きを隠せなかった。今までも中国による嫌がらせはあったが、

突然、大陸の3国が戦争を開始するなど前代未聞。しかも、こちらが何かを

したわけでもなく。


「それで、相手の進軍経路は?」


「はい、朝鮮の北方からの陸路と、黄海を船で渡る海路の2つに部隊を分けて

進軍しています」


(北と西、両方から攻め込むつもりね・・・)


「連合軍の総兵力は?」


「およそ、10万人だと聞いています」


連合軍の総兵力は10万人。それに対して、朝鮮の総兵力は1万2000人。

兵力の差はおよそ8倍。普通なら敵うはずもないが、技術レベルが他より

ずば抜けている日本皇国なら勝てなくもない。日本皇国民なら、おそらく

誰もがそう考えるだろう。


「今すぐ3国に宣戦布告をし、戦闘準備をして。それと、沿海地方や本国にも

援軍を頼んでおいて」


「・・・・は?」


その命令に補佐官は困惑した。それは、日本皇国の法に反していたからだ。


「何か問題でも?」


それに対し、大江総督は、少し睨みながら聞き返した。


「いや、あの・・宣戦布告の通達は本国の許可がないとできないのでは・・・?」


「いいから早く!朝鮮を守るのが先だわ!!」


「は、はい!」


補佐官は正しいことを言ったが、大江総督は怒鳴り返してきた。

補佐官も上司には逆らえず、その要求をのんで、部屋を後にした。

大江総督が防衛を急いでいた理由、それは本国を信用していなかったからだ。

許可を願っても、本国が中々許可をしない、または不許可になると

思って、あの判断をしたのだ。大江総督は、自分が処分されるかよりも、

被害が大きくならないようにすることを優先したのだ・・・


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