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プロローグ
「おい!みんな起きろ!!あの二人が逃げたぞ!!」
「なんだって?!見張っていた兵たちはどうしたんだ?!」
「兵はみんな足を凍らされて動けなくなっているらしい!
残っている村の人たち全員で何としてでも捕らえるぞ!」
最大規模の監獄がある北の村。
ある真夜中、最下層からある二人が抜け出した。
監獄は大きく大破し、看守や兵士たちはほぼ倒されていた。
眠っていた村人全員が起こされ村中を探し回っているが見つけられない。
村人たちが叫んだり走る足音で騒がしくなっていく村。
「私たちを甘く見ているな~。普通の人間じゃないんだからそんなことでは見つからないぞ~。」
「そうだな。私たちは〝魔法使い"なんだからな。
看守たちも私たちの前でよく眠れたもんだな。」
村中に光が灯され、すっかり明るくなった村を見下ろして金髪ロングの少女たちが話している。
ボロボロになっているワンピースを着ていて、足や手にはまだ鎖の付いた拘束具がはめられている。
しかしそんなのを気にした様子はなく、キレイな髪を風で揺らしながら宙に浮いている。
やがて更に騒がしさを増していく村から目を逸らし、ゆっくりとまだ暗い空の中を飛んでいった。




