表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方永絆録  作者: Alice
二章:黒白少女
29/31

【過去編】魔法

「とりあえず、はい」


 私は魅魔様から小瓶を受け取った。


「なにこれ?」

「本読んだでしょ? それは触媒よ」


 私は首を傾げる。


「予想はしてたわ……要約すると、人は個人だけでは魔法は使えないの。魔法が使えるのは魔法使いだけ。もちろん、私も魔理沙は魔法使いじゃないわ」

「じゃあ、どうやって魔法を使うの?」

「そのために使うのがその小瓶。中には薬草で作った触媒が入ってるの。私達はそれを使わないと魔法は使えない。一度触媒に魔力を流し込めば発動のタイミングは任意だけど」


 私は驚いた。魔法なんていうものはポンポン使えるものだと思っていたけど、その定理が変わった瞬間だった。


「今回は私が調合したものを使うけど、いつかは自分で作ってもらうわよ」

「この中身ってなんでもいいの?」


 私は小瓶をじっと見つめて質問する。


「特に決まりはないわね。でも、触媒は科学のようなものだからなんとも言えないわね。こればかりは研究よ」

「じゃあ私はキノコにする!」

「いいんじゃないかしら。きのこの効果は薬草に似て多彩だし、作りやすいかもしれないわね。ところで参考までに聞いておくけど、どうしてきのこなの?」


 答えは簡単。




「魔法使いっぽいからっ!!」




「そ、そう……」


 魅魔様は苦笑した。


「とりあえず、今日はそれを使うわ。ほら、外に出るわよ」


 私は首をかしげた。


「あなたねぇ……私の家を壊す気なの?」


「……そっか!」


 私達は外に出る。


「魔理沙、背中を向けなさい」


 私は魅魔様の言う通りにする。すると、魅魔様は私の背中に手を当てた。


「今からあなたの体に魔力を流し込んで、魔法を発動させるわ。一回だけしかしないから、きちんと魔法を使うという感覚を覚えなさい。それじゃあ、いくわよ」


 その瞬間、私の中に何かが流れた。なんとも言えない感覚。それが、右手を流れ、瓶に到達するのがわかる。


「ほら、瓶を投げて」


 私はいわれるがまま、瓶を投げた。すると、瓶は弾けた。私の中に流れた魔力が爆発したというのは感覚でわかった。


 瓶の爆発した場所で、光の玉が浮いていた。


「なにこれ?」

「ただの発光の魔法よ。こんなところで攻撃魔法なんて使ってもしょうがないでしょう?」


 言われてみればそうだけど、なんだか期待していた私が馬鹿みたいだった。


「それじゃ、今日の授業は終わり。触媒はいくらでもあるから切れたら言いに来なさい」


 そういうと、魅魔様は大量の小瓶を切り株の上に並べていく。


「今のができるようになったら……え?」


 そこから時間はかからなかった。もともと、魔法について霖之助から聞いたことがあったし、一度使えるようになろうと必死になっていた時期だってある。もっとも、その頃は触媒が必要だなんて知らなかったから使えるはずもなかったのではあるが……


「へえ、才能はあるようね」

「えっへん!」


 私に才能なんていうものはないというのはわかっている。私は私よりも才能がある奴を知っている。


「これは教えがいがありそうね」


 魅魔様は微笑した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ