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東方永絆録  作者: Alice
二章:黒白少女
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【過去編】授業はじまります

「体が……いたい……」


 今日1日で分かったことが一つだけある。


「師匠ってえげつない……」

「そりゃそうだよ。あれでも博麗の巫女だからね」


 霖之助はさも当たり前のように言う。


「でも、楽しそうにみえたよ?」

「うん。楽しかった」


 私は魅魔様に貰った本を読みながら、返事をする。

 書いてあることは、一つ一つが難しくて、何がなんだかさっぱりだ。

 魅魔様は理解しなくていいと言っていたから、とりあえず読み流す。


「それにしても、なんで体術を習おうなんて思ったのかい?」

「式術だっけ? 霊夢はそれを習ってるのに体術も習ってるんでしょ? 負けたくないもん」


 そう。理由はただ一つだった。唯一の親友に負けたくない。単純なものだったけど、それが私にとって大きかった。


「そうか。やっぱり魔理沙は負けず嫌いだね」


 霖之助は笑う。


「なんで笑うのっ!?」

「ごめんごめん。でも、それが魔理沙のいいところだね」


 まだ笑っている。


「むぅ……もう知らない!」


 私は本に没頭する。


「魔理沙、もう寝る時間だよ」


 気づくともうそんな時間だった。


 今日から私は香霖堂に泊まることになった。というのも、これから朝は魅魔様の所に行くことになったからだ。

 私が博麗神社に遊びに行くのは昼から。それなのに、朝から出ていくのはおかしい。そういうことで、私は香霖堂のお手伝いという名目で、香霖堂にお邪魔することになった。


 もちろん、これは霖之助の案だ。


「分かった。お休み」


 私は霖之助に割り当てられた部屋に行って、そのまま泥のように眠った。


 次の日、私は日の上がる前に目を覚ました。


「ちょっと早すぎちゃった……」


 私は洗面台で顔を洗い、外に出た。


 ここは、魔法の森の入口。周りに民家はない。


「さぶっ……」


 外の冷たい空気が体に染みた。暖かいのもいいけど、これもこれで気持ちがいい。

 私は数回大きく深呼吸してから、香霖堂に戻った。


「おはよう。もう起きたのかい?」


 店の方は、もう準備を始めていたようで、霖之助は売り物の状態を確かめていた。


「おはよう、香霖」

「それじゃ、ご飯にしようか」


 それから朝食を食べ、私達は魅魔様の家に向かった。


「なに? やけに早いじゃない」


「この時間じゃないと君が寝込んでしまうだろ?」

「よくわかってるじゃない。それじゃあ、始めましょうか。魔理沙、上がりなさい。授業を始めるわよ」


 こうして、私の初めての魔法の授業が始まった。

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