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東方永絆録  作者: Alice
二章:黒白少女
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見つからないモノ

「もう夜か……」


 気がつくと、日は沈んでしまっていた。辺りは既に真っ暗だ。


「流石に今日探すのは無理か……また明日来るか……」


 私はやむなく家に戻ることにした。


「ただいまっと」


 もちろん、誰もいない暗い家からは返事は帰ってこない。


「いつもと同じじゃないか……何しんみりしてんだよ、私は!」


 私は壁を叩く。


「っ……何イライラしてんだよ……」


 やっぱりこんなの私らしくない。


「くそ……」


 感傷に浸っても仕方が無い。私はとりあえず寝ることにした。




 次の日、私は朝起きてからすぐに森に向かった。その次の日も。そして、その次の日も。私は箒を探し続けた。


 けれど、箒がみつかることはなかった。


「なんでムキになってるんだろうな、私……」


 分からない。何故あの箒にここまで固執しているのか……だけど、何故かあの箒がとても大切なものに思えてしまう。


「あれっ……」


 箒を探して家に帰る途中。魔法の森の上空を飛んでいると、景色が歪んだ。

 次第に目の前が真っ暗になっていった。




「ここは……?」


 目を覚ますと、知らない天井が視界に入ってきた。私はベッドの上に横たわっていた。私は起き上がって、辺りを見渡す。どこだろう、ここは。いや、何度か来たことがあるな。


「目が覚めたのね、魔理沙」


 部屋のドアが開いて、家の住民が入ってきた。


「アリス……私は……?」

「魔理沙、あなた落ちてきたのよ。私の家にね。驚いたわ。何があったのよ?」


 アリスはベッドのとなりに設置されている椅子に座った。


「それが——」


 私はここ数日のことをアリスに話した。



「じゃあ、何も食べてなかったわけ? 馬鹿なの!? そんな生活してたら普通の人間は倒れるわよ」


 グウの音もでねえぜ……


「仕方ないわね。適当に作ってくるわ」

「悪いな……」


 アリスは立ち上がり、部屋から出ていき、しばらくしてから戻ってきた。


「あの箒、それだけ大切なものだったの?」

「それがよくわかんないんだよな。なーんかあった気がするんだけど思い出せないんだよな」


 記憶が曖昧で思い出せない。


「ふーん。まあ、無理に思い出してもしょうがないわよ」


 アリスの言う通りかもな。でも、これは思い出さなくちゃいけない問題な気がするんだよな……


「そうかもな。そういや最近、神綺とはどうなんだ?」


 ふと、そんな言葉が口から出た。


「お母さんと? そういえば、来週こっちに来るって手紙が来たわね。それがどうしたの?」


 神綺は魔界を作った魔界の神で、アリスの母親である。


「いや、なんとなく聞いてみただけだぜ。そんじゃお邪魔したな。飯、美味かったぜ!」


 私はアリスの家から出て、自分の家に戻った。


「なんであんなこと聞いたんだろうな……」


 最近、家族って言葉に取り憑かれているような気がする。きっかけは、やっぱ小夜さんなんだろうな。


 なんかもやもやする。


「家族、か……」


 明日、行ってみるか……

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