巫女の力
「いざ、参ります!」
少女の後ろに無数の光の玉が浮かんだかと思うと、私達めがけて飛んできた。
「こっのぉおお!」
私は 5本の瓶を放り投げ、それぞれの瓶から斜め上へ向かってのレーザーを一斉に発射させる。
光符『アースライトレイ』
私は少女から放たれたレ光弾にレーザーをぶつけ相殺する。が——
「まじかよっ!?」
やられたのは私のレーザーの方。まだ光弾は健在だ。
「どんだけ威力が高いんだよ!」
相殺ができないとなれば、避けるしかない。それは、霊夢の方も同じようで、あいつも避けに徹底している。
「弾幕ごっこのルールは攻守交代制ではないでしょう? 私が初心者だからといって手加減はしなくても良いのですよ?」
む……なんか腹が立つな、あの巫女。巫女って全員あんななのか?
私はちらりと霊夢の方を見る。
「うるさいわね。これも戦略のうちよ!」
本当かどうかはさておき、防戦一方になっているのはたしかだ。どうにかして、隙を見つけないと……
「いでっ!?」「きゃあっ!?」
しかし、威力の高い弾幕に太刀打ちなどできるわけもなく、逃げ回った結果、霊夢と空中で衝突してしまった。
「あんた、なにしてんのよ!」
「そっちこそ!」
なんでコイツがここにいるんだよ? 霊夢の位置は常に確認していていたはずだ。まさか誘い込まれたのか……?
「喧嘩をしている余裕があるのですか?」
少女は両手を振りあげた。その上には大きな光の塊が。逃げようにも、私達の周りには停滞する光弾が壁のように邪魔をしている。
こらはどう考えてもやばいぜ……
「これで終いです!」
少女が腕を振り下ろすと、光の玉はレーザーとなり私達に向かって飛んできた。
私はミニ八卦炉を取り出し、前に突き出した。
「霊夢、下がってろ! マスタースパーク!」
恋符『マスタースパーク』
「なにぃっ!?」
しかし、威力が違いすぎる。私は少女の力に圧倒されてしまう。
「魔理沙! たまにはいいとこ見せなさいよっ!」
「——んなこと言われたって……」
力を込めるが、どんどん押されていく。私では力およばず、とうとう押し切られてしまった。
「ち、間に合え!」
レーザーに直撃する瞬間、霊夢が私達の御札で盾を作った。それでも、レーザーを完璧に防ぐことはできず、私達は吹き飛ばされてしまった。
くそ、制御が出来ない……
このままじゃ、地面に激突してしまう……
動け……私の体……
だけど、私の体は一切反応しない。ダメージがデカすぎる。たった一撃でこのザマかよ……
「くそ……ここまでなのか……」
あいつは強過ぎる……
落ちていく……真っ暗な闇に……




