一人舞台
水の音を聞いたら
動けなくなってしまった
そこへ行ったら
どんな顔をされるか
分からなくて
冷たい目でみられるのだろうか
こころのヒビにそれが
染みていかないだろうか
水の音を聞いたら
動けなくなってしまった
そこへ行ったら
どんな顔をしたらいいのか
分からなくて
怯えきった目をしていないだろうか
あなたのヒビにそれが
染みていかないだろうか
傷つけること
傷つくことに
臆病になって震えてる
過去の発言に拘泥して
もう一度
どうしようもないことを
再生して
あったかもしれないことを
妄想してばかりなんだ
水の音を聞いたら
動けなくなってしまった
そこへ行ったら
どんな顔をされるか
分からなくて
冷たい目で見ているのはどちらだ
君のその目線も
僕が作り出したものじゃないのか
水の音を聞いたら
動けなくなってしまった
そこへ行ったら
どんな顔をしたらいいのか
分からなくて
怯えきった目をしているのはどちらだ
僕のその目線も
僕が作り出したものじゃないのか
傷つけること
傷つくことに
臆病になって震えてる
それじゃ何も見いだせない
なんて
薄々気づいてる
過去の発言に拘泥して
もう一度
どうしようもない痛みを
再生して
逃げ道を血眼になって作ってる
どうしようもないやつなんだ
変わろうと思う度に
逃げ道をみつけようとする
血眼になって作ってきた
それらは皆
「ふりだしへ」のマスに繋がっていて
傷つけること
傷つくことに
臆病になって震えてる
それの繰り返しだ
知らないふりを続けていたんだ
ふりだしに戻る度に
どうしようもない痛みを
再生して
気づく
君の冷たい目線すべてが
僕が僕に向けていたものだったことを
僕は一人幻覚と
踊り続けていた
そろそろこの舞台から
降りる日に気づいたようだ
見えなかった観客が
待っている
一人舞台から降りる僕を
水の音を振りきって
恐怖の緞帳が
ほどけていく
再生していた拘泥のビデオテープが
止まる
僕の足が一歩
踏み出す