桜散る時1
夢を見ていました。
それは大好きな誰かと過ごす日常。
ずっと続く事を望んでいた時間。
夢の中の私はとても幸せそうで、ちょっと焼けちゃいます。
――
―
目が覚めると、そこは見慣れた部屋の天井では無かった。
まだ身体は怠いが、ゆっくりと上半身を起こして周りを見渡す。
――どうやら医務室のようだ。
確か、お兄ちゃんと軽い言い争いをしてて、その後……
ズキン、っと軽く頭に痛みが走った。
私は再びベットに身体を預けた。
きっとお兄ちゃんが、ここまで運んでくれたのだろう。
もう少しこのまま休んでおこう。
そう思い瞼を閉じようと――
その瞬間、大きな揺れが襲った。
「きゃっ!」
私は咄嗟にベッドにしがみついた。
揺れはすぐ収まったおかげで、特に被害は無い様子だった。
急に揺れて何かあったのだろうか?
得体の知れない不安感が胸を締め付ける。
まさか、お兄ちゃんに何かないよね?
ゆっくりとベッドから立ち上がり、慎重に扉に近づく。
センサーが反応して自動で扉が開かれる。
廊下を数人の武装した人達が走っていった。
その表情は何か焦っているようだった。
やはり何かあったのだろう、あの慌て方は尋常じゃない。
「こら、そのまま医務室に隠れていなさい!」
「ふぇっ!?」
声をかけてきたのは、お医者さんだった。
どうやら今、丁度戻って来たようだった。
そのまま私を医務室に押し戻すと、扉にロックをかけた。
お医者さんの手にも金属の塊――銃が握られていた。
「お嬢ちゃんは私が守るから、そのままベッドで横になっていなさい。」
「な、何かあったんですか?」
「敵襲だよ。」
テキシュウ。
敵? ここが攻撃されてるの?
一気に恐怖が押し寄せてくる。
「私、死にたくない。」
そう口から零れた。




