最悪の再会3
不用意な射撃は弾かれて弾の無駄になるだろう。
まずは相手の足を止めるのが先か。
俺は相手の足元に向けて2発撃ちこんだ。
”バブルボムⅢ!”
弾丸に込められた魔源から魔法を発動させる。
発動した泡は、相手の左右から両足を狙う。
「ちっ!」
魔法使いは進む足を止め、後方へと跳ぶ。
その際に、左足に泡が掠った。
俺はその隙を逃さず、左足に向けて1発撃ちこんだ。
”ウィンドカッターⅢ!”
強力な風の真空波が左足に向けて放たれる。
魔法使いは慌てて魔法障壁を左足に集中させた。
だが、それは俺の予想通りであった。
真空波は無傷とはいかないが、止められてしまう。
しかし、その攻撃はフェイクなのだ。
俺の本命である第二射は、相手の左肩へ吸い込まれるように撃ち込まれた。
”ウィンドカッターⅢ!”
そのタイミングに合わせて魔法を発動させる。
体内から放たれる真空波は、どんな防御手段を持とうと無意味だ。
「ぐがっ!」
真空波は相手の左肩を食い破った。
腕と肩が離れ、ぼとりと地面に落ちる。
しかし、飛び散ったのは赤い液体ではなく、黄金色の液体だった。
――人間ではない?
「ちくしょぅ、こいつは予想外だぜ。」
「大人しく投降しろ。」
俺は銃を向けたまま魔法使いに近づく。
もしやこいつは、最近噂で聞いた人造人間なのでは?
だとしたら、両手両足を潰しておくべきかもしれない。
そう思い、俺は狙いを右肩へと移動させた。
「今日はお開きだな、葉助!」
「なっ――!?」
魔法使いが急にフードを降ろした。
そうだ、忘れるわけもない。
その顔は、俺のよく知った顔だった。
「またやろうぜ、殺し合い!」
「ま、待て!」
一瞬の隙を突いて、魔法使いは飛び上がった。
慌てて追いかけようとするが、後ろから銀華さんに肩を掴まれた。
「不用意に深追いはするな、特に今のお前ではな。」
「……」
間違いない、あの顔は――健司だった。
それも、当時のままの……
~人造人間~
時空龍達が生み出したとされる兵器。
見た目は人と変わりがないが、その戦闘力は凄まじい。
体内に人工エーテル器官を搭載し、無限に魔法を使い続ける。
この技術は、黒島の研究を利用して作られているようだ。
睦人のデータや噂のみでしか確認されておらず、実際に存在するかは不明だった。
実物との交戦は、葉助が初である。




