最悪の再会1
まさか本当に出かけるとは思わなかった。
必要な装備の準備をし、そのまま二人で外に出かけたのだ。
お互いいつものスーツの上に、コートを羽織った姿である。
魔銃の試し撃ちと言っていたが、どうするつもりなんだろうか。
「こうして二人で歩いていると、デートのようだな。」
「そんな雰囲気あります?」
「場所も時間も論外だな。」
「間違いない。」
夜中のスラム街など風情も何もないだろう。
むしろ不審者に襲われる可能性だってありうる。
銀華さんは、俺と腕を組んで本当に恋人のような態勢になった。
一体何を考え――
その態勢のまま、手のひらを指でなぞってくる。
”1人、背後”
言葉の意味を理解し、感覚を研ぎ澄ませる。
足音も気配も感じないから油断していた。
確かに、誰かいる。
魔法で存在を消していても、魔法に精通している者ならば魔力を感じて発見できる。
しかし。魔法使いが何故こんな場所に……
「しかし、暗いな。」
「この辺は街灯も壊れてついてませんからね。」
その言葉が合図だった。
俺達は同時に魔銃をホルスターから抜き取り、背後に発砲した。
透明な影が、慌てて横の建物の影に隠れた。
俺達もすぐ横の建物の影に隠れる。
「最近色々嗅ぎまわってるようだが、貴様何者だ。」
銀華さんが叫ぶが、相手は何も答えない。
息を潜めて、こちらの出方を見ているのだろう。
「だんまりか? なら言い方を変えよう――宗月はお前にどんな命令をしたんだ?」
宗月だって……!
その名が出てくるのは意外だった。




