表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/144

決戦の時1

教室を後にして校長室を目指す。

そこには奴、黒島が待っているはずだ。


レイが暴れてくれたおかげか、罠も見張りも見当たらない。

目の前にある校長室の扉に手をかける――



ビリッ!



ぴりっとした感覚が指先に走る。

これは、防護障壁か何かだろうか。


強力な衝撃を与えて壊すのが手っ取り早いだろうか?

まるで健司みたいな考え方だな、と自嘲気味に笑る。


しかし、特に手を出す事なくその障壁は自然と消滅した。



「入りたまえ。」



中からそう声をかけられる。

――罠だ!


脳はそう訴えている。

しかし、結局は入らなければ進めないのも事実だ。



「っ!」



僕は思い切って扉を開けた。

狭く暗い部屋の中に、大きなソファーに腰掛ける初老の人物。

市民には市長と呼ばれ、この学校の校長でもある男。



「まさか、君が来るとはな……」



大して興味もなさそうに黒島が呟いた。



「黒島……」



全ての黒幕。

この悪夢を作り出した張本人。

そして――僕を作り出した男。



「レイが来ると思っていたのだがね。」


「レイは来ない、だから僕がここにいる。」



そうだ、レイがもう戦わなくてもいいように。

普通の女の子として暮らすために。



「ほう、実験体ごときに何ができると?」


「一人の少女の夢は守れる!」



精神を集中させ臨戦態勢に入る。



「人形ごときが……」



ぐにゃり、と視界が歪む。

いや違う、空間自体が歪み始めている。



「いったい何が!」



狭いと思った部屋が歪み、形を失っていく。

息苦しさに立っているのがやっとのほどだ。



境界移動(ラインズワープ)の予兆が始まったようだ。」



なんだって!

この男は、もうここまで準備を終えていたというのか!

早く止めなければ、このままレイや黒島の世界に飛んでしまう。



「ならその前に、お前を止めてみせる!」



”ウィンドカッターⅢ!”



真空の刃を黒島めがけて放つ。



「ふん……」



しかし、黒島の体に到達する前にかき消された。

この現象には見覚えがある。


そうだ、レイのあの障壁と一緒だ。

ならば対処方法も一緒だ。


間髪入れずに黒島に向かって駆け出す。

懐に入りさえすれば!


しかし、どんなに走ろうと距離は一向に近づかない。



「ふふふ……」



ふいに背後から声が聞こえた。



”マジックシールドⅢ!”



反射的に展開した障壁は、背後から迫っていた炎を打ち消した。

もし直撃していたらと考えるとぞっとする。



「どうした……?」



声は四方八方から聞こえてくる。

いつの間にかソファに腰掛けていた黒島の姿は消えていた。



――魔力の塊がくる!



”マジックシールドⅢ!”



今度は雷が遅いかかる。

再び障壁で攻撃を防ぐ。


このままでは防戦一方だ……

しかし、現状を打ち破る策が思い浮かばずにいる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ