その男の真意2
炎と雷の属性を持つ者は総じて不遇である。
身を守る術を持たず、ただ攻撃に特化した属性。
それはある意味では致命的であり、仲間の援護無しには戦うことさえままならない。
俺はそんな属性を持って生まれた。
葉助は風と水の属性を持って生まれた根っからの補助タイプだ。
俺とは真逆のタイプであり、最適のパートナーだ。
おかげで俺達は連携を積み重ねていくことで成長していった。
しかし葉助は――
今のあいつは4属性全てを操れる。
そこに俺の居場所はない。
「気づいたのさ。」
「何にだ?」
ただの嫉妬だった事に。
「自分が馬鹿だったことにさ!」
”サンダーボルトⅢ!”
強力な電撃が真っ直ぐ誠へと突き進む。
しかし右手を掲げた誠が――
”マジックシールドⅢ”
やはり無力化されてしまう。
あのバリアをどうにかしなければならない。
バリアなら高負荷を与えれば破壊が可能だろうか?
誠先輩との魔力差を考えると無謀か。
ならばバリアを展開する前に技を叩き込むしかないか。
しかし電撃の速度にすら反応して展開するほどだ。
――それなら
健司は誠めがけて駆け出した。
徐々に縮まる距離。
その行動を見た誠は、前方に腕をクロスさせて身構えた。
魔法が効かないのならば物理。
そう考えての体勢だろう。
――だが
「うぉぉぉぉ!」
ゴツン――と拳がぶつかる音。
しかしそれだけでは終わらない。
そのまま勢いに任せて拳を捻じ込んでいく。
「くっ……」
力では誠を上回っている。
その拳はガードを抜けて腹部へと到達した。
――ニヤリ
つい、笑みが零れた。
その意図に誠が気づいた時には、もはや遅かった。
健司は拳に溜め込んでいた魔力を放出したのだ。
「しまっ――!」
放たれた電撃は、誠の内部から炸裂した。
臓器を焼き、中をズタズタにする。
もちろんこの近距離で放った健司もただではすまない。
突き出した健司の右腕もまた、自らの電撃で焼け爛れていた。
「ごふっ……!」
誠が大量に吐血する。
あまりにも決定的なダメージであった。




