文化祭?1
教室の前にたどり着く。
メイド喫茶へと改装された入り口が目に入る。
昨日遅くまでかかって準備したものだ。
遅刻しかけたのもそのせいなのだけど……
中へ入ると、着替えを終えたクラスの女子達が開店の準備をしていた。
一方、男子達は、暇そうに教室脇にたむろしている。
「ギリギリセーフだな。」
健司もその中にいた。
「起こしてくれないなんてひどいじゃないか」
「いや、起こしても起きなかっただろ。」
そうは言われても……
当然起こされた記憶はないし、実際に遅刻しかけているのが結果だ。
「まぁぐっすり寝てたみたいだしな。 いい夢見れたか?」
「うん、まぁね。」
――確かに何か夢を見ていたような気がする。
「色気のない女子共のメイド姿を見るのもつまんないしな、学校の中回ろうぜ。」
「そういえばレイは?」
さっきから姿が見当たらないがどこにいったのだろうか?
それに何か違和感が……
「せっかくの文化祭を楽しまないでどうするよ?」
レイの事は気になるが、健司を待たせるわけにもいかない。
「そうだね、まずはどこにいく?」
結局、深く考えず楽しむ事にした。
――だった。
ん……?
間違いだった。
「葉助、どうした?」
「な、なんでもないよ。」
不意に頭の中に浮かんだ言葉を振り払い、健司についていく。
健司はたこ焼きや焼きそばなどを両手いっぱいに持ち歩き、文化祭を堪能している。
というか食い気だけのような……
「そんなに食べてお腹苦しくならない?」
「いや、まったく。」
相変わらず驚かされる食欲である。




