文化祭2
――最近よく夢を見る。
いつからだろうか?
とても曖昧で、宙に浮いているような浮遊感。
それでも意識ははっきりしていて、なんとも不思議な夢だ。
もちろんそれを誰かに相談した事はない、する必要もない。
だってこれは夢なのだから。
目覚めれば終わってしまう儚いものだから。
――ダカラ、意味ハナイ
文化祭当日、珍しく僕は寝坊した。
健司とレイは既に学校に向かってしまったようだ。
起こしてくれればよかったのに。
――
―
玄関から出ようとすると寮母さんとすれ違った。
「珍しいわね。」
そう言って笑った。
なんだろう、何か引っかかる。
そう考えつつも、僕は学校へと急いだ。
―――
――
―
教室の前にたどり着く。
メイド喫茶へと改装された入り口が目に入る。
昨日遅くまでかかって準備したものだ。
遅刻しかけたのもそのせいなのだけど……
中へ入ると、着替えを終えたクラスの女子達が開店の準備をしていた。
一方、男子達は、暇そうに教室脇にたむろしている。
「ギリギリセーフだな。」
健司もその中にいた。
「起こしてくれないなんて、ひどいじゃないか」
「いや、起こしても起きなかっただろ。」
そうは言われても……
当然起こされた記憶はないし、実際に遅刻しかけているのが現実だ。
「まぁぐっすり寝てたみたいだしな。 いい夢見れたか?」
「うん、まぁね。」
――確かに何か夢を見ていたような気がする。
「色気のない女子共のメイド姿を見るのもつまんないしな、学校の中回ろうぜ。」
「そうだね……そういえばレイは?」
さっきから姿が見当たらないがどこにいったのだろうか?
「せっかくの文化祭を楽しまないでどうするよ?」
レイの事は気になるが、健司を待たせるわけにもいかない。
「そうだね、まずはどこにいく?」
結局、深く考えず楽しむ事にした。




