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実技試験2
目を開くとそこには背丈の数倍もあるかと思われる壁に四方を塞がれた部屋だった。
「ここがスタートってわけだな。」
健司は腕をぶんぶんと回しながら身体を慣らしている。
レイは注意深く辺りを観察している。
「さて、問題はここからどうやって進むかだね。」
軽く辺りを見回してみると、扉のようなものは見当たらない。
何か仕掛けがありそうだ。
「葉助、特に仕掛けもなさそうだった。」
周りを1週してきたレイが戻ってきた。
どうやら収穫はなさそうだ。
「うーん……」
試験なら何かしらの仕掛けがあるはずだけど……
「めんどくせぇ!」
健司はそういうと適当な壁の前に立ち右手を掲げた。
明らかに右手に魔源の収束が感じられる。
”ファイヤーウォールⅡ!”
健司がそう唱えると炎の柱が巻き起こる。
当然の如く壁にはまったく損害はない。
「まったく……後先考えずに。」
――ゴゴゴゴ!
先ほどの壁が音と立てて上へと上がっていく。
「ほらな! うまくいったろ?」
まったく、なんという……
しかし開かれた通路の先からは怪しげな双眸がこちらを睨んでいた。




