プ=Present from a favorite person
瑠菜は 紗奈に助けられて バアトも住む所も順調に進んでいく。
夢に向かって走りだした瑠菜!
そんな時、憧れだった蓮斗と出会う。
ようーし!頑張ろっと!
「すみません、荷物があって……」
「ああ 裏にでも置いて、新しい制服は 裏の棚に置いてあるからそれを着てね。サイズはS.L.Mがあるからね」
「ありがとうございます」
私はLL位なんだけど着られなかったらどうしよう……
ぱつぱつだけど 辛うじて着ることができた。
優しそうな人が教えてくれた。
あの人もバイトの人なんだ……
私の通ってた高校は バイトは禁止されていたので 初めてのバイトにドキドキだ!
でも、親切だなぁ、さっきの人…いい人そうで良かった。
店長さんも 働いてくれらば それでいい!みたいな人だしね。
「あのー、こんな感じでいいでしょうか?」
「大丈夫よ、レジは私の後ろに立って見ててね。それから、商品がもうすぐ届くから 同じ場所に置いていってね。わからなかったら聞いてね」
「はっ、はい」
「それから、お客様が来たら、いらっしゃいませ!このくらいはかるわよね。あとね……ごめんね、お客様が来ちゃったから、その都度 説明していくからね」
「いらっしゃいませ!こんばんは」
「い、い、いらっしゃいませ……」
うわー、私、きっとぎこちないよね……
お客様が 沢山入り始めた。
来てしまった……レジできないよー
「あのう、レジお願いします」
「あっ、はっはい!」
わからない~、ひぇ~、どうしたらいいの??
「川口さん、そこいいから これからお客様の注文を聞いてこの袋に入れていって!」
「はい!」
なんとか、なんとかなった……ふぅ~
「川口さん、今ならお客様がいないからレジの方詳しく教えてあげるね」
「はい、ありがとうこざいます」
「私の名前は名札にも書いてあるけど 城石 紗奈よ。川口さん、名前は?」
「はい、瑠菜です。年齢は18才です」
「そっか、若いね、私は21才よ、よろしくね」
若い!見た目は18才で十文だよ、髪は少し茶髪でショート、目は大きくて、童顔、可愛い!
「いらっしゃいませ……」
また、忙しくなってきた。
なんとか少しづつこなせるようになってきた。
「ふぅ~、疲れたぁ~」へ(×_×;)へ
「お疲れ様!さあ、上がりましょ」
「城石さんも上がりなんですね」
「紗奈でいいよ、上がりよ」
「お疲れ様でした」
店長さんに二人で挨拶して店を出た。
「瑠菜さん、私は赤羽の方面だから 埼京線で20分くらいね、瑠菜さんは?」
「はっはい、私は 日暮里だから……えっと……」
「山手線でしょ!ねえ、本当は行く所がないとか……?」
「いえ、そんな……」的中!(;>_<;)
「やっぱりね、この時期 多いのよ、なんだかね、都会に憧れて 荷物一つで出てくる人ね」
「はっ、はい、私……」
「ねえ、私 別に怪しくないから来ない?実家暮らしだけどね」
「いいんですか?本当にいいんですか?」
涙がぽろりぽろりと落ちてきた。
「えー!大げさよ!そんな泣かなくても、ねっ!」
「ありがとうこざいます」
赤羽駅まで到着し、紗奈さん宅までの道のり10分程 徒歩で行くと到着した。
バイト先の友達が来てると 紗奈さんのお母さんに伝えてくれた。
紗奈さんの部屋で二人は疲れていたので 何も話すことなく直ぐに眠ってしまった。
目覚めると紗奈さんが隣のベッドで本を読んでいた。
チラリと見えた本は 声優になるための基本 と書かれてあった。
紗奈さん、声優さんかなぁ?
……………………。
「あっ、瑠菜さん おはよう!って言っても もうお昼だよね、家は 皆 仕事でいないから気を使わないで大丈夫だよ」
「はい、ありがとうこざいます」
「さぁてと、何か食べるものあるかなぁ?」
「私は大丈夫です、そんな 泊めてもらって 食事まで……」
「うふっ、瑠菜さん 可愛いわね」
私が……わたしが?
「どうする?食事と言ってもパンくらいしかないと思うけど、食べたら 瑠菜さんのアパートでも探しに行く?一緒に行ってあげるわよ」
「いいんですか!嬉しいです!」
「そうそう、まだ若いんだからそうこなくちゃね」
紗奈さんが スクランブルエッグを作ってくれて朝昼兼用の食事をとった。
「ここの不動産ね、知り合いが働いてて、聞いてみよっか?」
「はい、お願いします」
あっという間に マンションが決まった。
紗奈さんの知り合いの方が 安くて安心なマンションを紹介してくれたのだ。なんだか、都会の印象が最初に感じたものと違ってきた。
マンションは 2、3日後には入居出来るとの事だった。
3日後________.
「紗奈さん、お世話になりました」
「そんな、たった3日間じゃない、それに寂しかったらいつでも遊びに来てね」
「はい、紗奈さんも来てくださいね、ご家族の方にもよろしく伝えて下さい」
「うん、ありがとうね それじゃあね、またバイト先で」
「はい」
「池袋はね赤羽駅から埼京線で3つめの駅だよ」
「はい」
池袋駅からは歩いて30分くらいかかった。
紗奈さんが 取りあえず日用品だけはと 近くのスーパーまで行き一緒に買い揃えた袋を持って 家を出た。
東京へ来てから 歩く事が多くなった。
電車に乗る時間は 平日の11時くらいだったので空いていたけど、お布団に日用品を抱えていると さすがに恥ずかしかった。
うんしょ、うんしょ!
やっと到着!ピンポーン!なんて誰もいないのに押してみた。
いよいよここからが 本当の人生の一人旅が始まるんだ。
部屋の鍵を開けて……開けて……なななぬ?
この鍵?ここに刺すって説明聞いたけど……開かない?
えー、えー、( ; ゜Д゜)
がちゃがちゃしていると 隣の人が出てきてしまった。
「あのー、どうかしました?」
髪がぼさぼさで 上下ジャージ姿の女の人がでてきた。
「鍵が……開かなくて……」
「鍵をさして 回して ドアの取っ手を下にしたら開くよ 」
「はい、やってみます」
ガチャリ!開いたー!
「ありがとうございます」
「えっと、私は 大学2年の大橋 恵、もう挨拶はこれで……いつも昼まで寝てるから……引越しの挨拶なんていらないからね……それじゃあ」ガチャり!
「あのっ!…………」
「…………」
私の名前くらい聞いてくれても…………
また、会うだろう、隣だから……
ふぅー、重たかったよ~!
いよいよ私の部屋とご対面~!
いやー、これがワンルームマンションかぁ!
やっほー!小さいけど台所までついてるし、そうそう、とりあえずカーテンに、日用品を出して……
今日はバイトを休みにしたので、お布団を敷いて……
フカフカだー、広げかけのお布団に横になり 寝てしまった……
道路で鳴り響く、救急車の走る音に目が覚めた。
なんだかずっと パトカーや救急車のサイレンが鳴っているみたい……
外はもう真っ暗だった。
カーテンもつけていない!電気もないよ……
どれだけ疲れていたのか、1度は目が覚めたものの、また寝てしまった。
眩しい…………
何時?……うわー、良く寝たよ!
うそー・・8・夜?いや、お日様だから……
ぎゃー!朝の8時だった。
何時間寝たの?怖い!快挙の睡眠時間!
さてさて、今夜はバイトだから 部屋に足りないものを買いに行き、それからバイトに入ろう。
大変!こんな時間だ、バイトに遅れてしまうよ~
何とか間に合った。ギリギリだ(〃´o`)=3
「おはようございます」
「あっ、おはよう、瑠菜さん 一人暮らしの生活スタート、どうだったかな?」
「あっ、はい それが……ずっと朝まで寝てしまって」
「あはっ、でも仕方ないわよ。東京は歩きがばかりでしょ、まあ 運動にはなるけど疲れるよね」
「はい、でも、私痩せたいので丁度ダイエットにいいです」
「瑠菜さん、まだ18才でしょ、ぽっちゃりしてて可愛いわよ」
「いやー、ダメです!紗奈さんみたいな ナイスバディがいいです」
「あはっはっ、ナイスボディね」
「はっ、はい」
「さてと、もうレジは大丈夫ね、こっちのレジをお願いね」
「はい」
「いらっしゃいませーこんばんは 今日は唐揚げがお得となっております。いかがでしょうか?」
「いらっしゃいませ」
結構忙しくなってきた。
レジにも人が並びだして 少しバタついてしまった。
「ねえ、瑠菜さん、さっきからあの人ずっとこっち見てるんだけど……」
「えっ???」
「あの人……ねっ」
「あれー、あれあれー」
「うん?瑠菜さんのお知り合い?」
「あっはあ、えー、えー、うそー」(;゜゜)
そう、片思いしていた 生徒会長の蓮斗がいました。
目があった……近ずいてくる……
「よう!元気なかった?」
「う、うん、元気よ」
「さっきな、あっちから見よったら なんか瑠菜に似とるなぁ?と思ってよ」
「びっくりするわー、ほんま!」
後ろから 髪が長くて 色白の綺麗な女の人が表れた。
「ねえ、蓮斗 お知り合い?」
「あっ、うん 同級生よ」
「ふーん、そっか!どうも」
ペコリと頭を下げて また商品を選びに行った。
「ごめん、邪魔して そんじゃあまた」
「うん、また……」
すごい!憧れの蓮斗に会うなんて……
むっちゃ嬉しいです!
「あっ、ごめんなさい、いらっしゃいませ……」
蓮斗もレジを済ませて 彼女と帰っていった。
1度、振り返って手を上げていった。それだけでドキドキした。
「瑠菜さん、お疲れ様」
「はい、お疲れ様でした」
「電車まで少し時間あるから コーヒーでも飲んで帰らない?」
「はい」
午前の4時過ぎだから 始発までに少し時間があった。
駅近くの 24時間営業の喫茶に入った。
「あー、美味しいね。バイトの後のコーヒーは最高ね」
「美味しいです」
「あのー、紗奈さんは 何故バイトしてるのですか?」
「うん、この年で 大学も行ってないし、結婚もしていないのにバイトだけなんてね、実はね夢があるの……」
「夢ですか?」
「そう、声優になりたくてね。可笑しいでしょ?」
「……いえ、可笑しくなんかないですよ」
「あはっ、そんなに気を使わなくて大丈夫よ」
「……あの……私……実は……」
「うん?どうしたの?」
「えっと、私も夢があって……モデル、モデルになりたくて……」
「ふーん、瑠菜さんは背も高いからチャンスはあるんじゃないかなぁ」
「本当にですか?良かった、笑われると思ってました」
「人の夢を 誰も笑うことなんてできないはずよ、夢がない人よりある人の方が ステキよ」
「はい……」
「叶えないとね、お互い頑張ろうね」
「はい」
電車が動き始めたのでマンションに帰った。
疲れたよ~、うん?今日は良いことあったんた、紗奈さんと話してて忘れてた。
そう 蓮斗に会ったんだ!偶然とはいえすごいよね、テンション上がる~!
よーし!明日からは自分で食事を作り、五時間寝たら歩こう、とにかく痩せよう。目標、20キロ減!めざせー!
今日もバイトがんばるど~!
「おはようございます」
「あっ、瑠菜さんおはよう」
夜8時過ぎても 人が沢山いるいるなぁ、やっぱり都会だよね。
「いらっしゃいませ……」
「えっ、蓮斗!」
「ようっ!バイト頑張っとるやん」
「うん、住んでる所、ここに近いの?」
「そうなんだ、寮が近いんだ」
「うわっ!急に東京弁」(^^;
「まあね、なかなか染まってるかなぁ」
「う、うん……面白いよ」
「あはっはっはっー、瑠菜の表現は 本当いいねぇー!」
「そうそう、これ やるよ」
「何?」
「瑠菜さーん、レジお願いしまーす」
「いけないっ!はーい、ごめんね 蓮斗」
蓮斗から小さい包みを 置いて帰った。
「ごめんね、せっかく同級生の子と話してるのに……」
「大丈夫です、私こそ 仕事中にすみません」
「あの子 何か置いて帰ったよ、瑠菜さんの事好きなのかな?」
「そんな、あり得ないですよ!あの人、皆の憧れの人なんですよ、私なんか……それに あんなに綺麗な彼女さんいるし……」
「そっか」
バイトが終わり、また紗奈さんとコーヒーを飲みながら 夢についての話をして、マンションに帰った。
ふぅー、あっ、蓮斗、何を置いて帰ったのかな?
包みを開けると 箱にこう書いていた。
一 一 一 一
これ、修学旅行のお土産!渡せんかって まあ、受け取って!
うそっ!一年前の……なんで今頃……
私は沖縄で、蓮斗は北海道だった、実は私は蓮斗に沖縄のお土産、定番の星の砂を買っていた。
だが、しかし……蓮斗にお土産を渡す子が沢山いて なんとなく渡せなかった。
定番のまりも……うわー、可愛い!
2個入っていた。
ビンにマジックで何か書いてある……
一 一 一 一
少しずつ大きくなるから、また見せてくれ!蓮斗
えー、( ; ゜Д゜)ちゃんと育てないと叱られてしまう。
よし!ダイエットにまりもを大きく育てること!
頑張るど~!