第三十六話「リジェネ防衛2」
「5、奪われた3の機体を見つけた」
チッ、先を越されたか。
だが2ならば確実に3を倒せるだろう。
2の機体は対ボルトクラッシュ装甲だけでなく、ビームスキュラという強力な武器がある。
カールス様の機体のビーム砲とは違い、直での火力は薄いが、ショットガンみたいな放射をするので回避されずらく、敵が多い場合にも使える。
3はボルトクラッシュ以外にこれと言った性能はない。
私の手で始末できないのは残念だが、戦友に仇をとってもらうのも悪くはない。
頼むぞナンバーズ2。アレックス・バルズダー。
あの機体!?
もしやナンバーズか。
だがこっちにはボルトクラッシュがある。
ナンバーズと戦うこともあることを予想して温存しておいた。
いける!
ナンバーズであろうとこれで動きは。
……止まらない!?
なぜだ!?
落ち着け、冷静になれ、ボルトクラッシュを食らって動けるということは、耐性があるか効かないのだ。
敵はナンバーズ。
どんな装備をしているか分からない。
それにこちらに向かってくるということは余程の自信があると見える。
俺の直感が叫んでいる。こいつは危険だと。
ここは引くのが先決だろう。
幸いナンバーズは俺にしか目が無いようだ。
「隊長?」
「俺はナンバーズを引きつけておく。後のことは任せた」
戦力は五分五分。
「逃げるのか!? てめえ」
追ってくるナンバーズがそう叫んだ。
逃げるが勝ちという言葉もある。
俺は伊達にライア様に隊長として選ばれたわけではない。
この判断は正しいと信ずる。
さあ、来い。ナンバーズ。
最後に勝利を見るのは俺たちだ。




