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第三十三話「リジェネ防衛」

 俺の名はバルト・エレベン。ライア様に選ばれ第三部隊を任されている。

 それを誇りに思う。

 ライア様は俺に特別な機体を授けてくださった。


 元は敵のナンバーズ3の機体だそうだが。

 ボルトクラッシュ、便利な機能だ。


 エルダン国が振りかざしていたこの機体を、今度は俺が振りかざす。


 ライア様の誇りにかけて、何としてでも敵の侵略を食い止めねばならない。


 もう奴隷に戻るのは懲り懲りだ。


 だから守りきる!!











「3の仇、今日、ここで!」


 私はナンバーズ5、イレイス・ギルガシャ。

 皇帝陛下の命を受けてリジェネ国へ攻め込んでいる。


 前、ここに攻め込んだ時に撤退し、3まで失い。汚名を被ってしまった。

 これは汚名返上のチャンス!

 何としても貢献勝利し、功績を上げねばならない。


 3の機体は敵が持っている。

 あれに乗っていいのはシュタルツだけだ。


 シュタルツの思いの分まで敵の元3の機体を破壊せねばならない。


 しかし、3はボルトクラッシュを持っている。

 それにどう打ち勝つか。

 動きを止められればこちらは何も出来ない。


 私の機体の取り柄のツェルトも全くの無意味。

 どうしたものか?


「5、不安のようだな」


 ナンバーズ2、アレックスが私に話しかけてきた。


「不安。何を」

「前々からのお前の顔色を見れば分かるさ」

「それがどうした?」

「安心しろ、3の仇は俺がとってやるから」


 ナンバーズ1、2の機体には対ボルトクラッシュ装甲が装着されている。

 2に任せれば3も敵ではない。

 が出来れば私の手で3を倒したい。


 それまでに3がボルトクラッシュを使い切ってくれればいいのだが……。


 勝利は目に見えている。

 だが私は名誉挽回したいのだ。


「安心しろ、俺が討ち取ってもお前の名誉として皇帝陛下に申し上げてやるから」


 こいつ、どこまで人の心のうちを読めば気がするんだ。

 まあいい。


 今の私には3の仇を取ることしか眼前にない。

 覚悟しろよ。敵の3とやら。

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