第二話「破壊兵器HKI01」
僕は拷問施設を抜け出した。
僕一人だけじゃない。様々な奴隷たちを引き連れてだ。
この力。尋常じゃない。
これなら僕の人生において最大の目標を達成できそうだ。
さて、奴隷施設から抜け出したら何が待っているか?
もちろん侵略国家の報復だ。
さて、奴隷たちの間で反逆の話が持ち上がっていた。
そりゃそうだ。ここにいる人たちは皆、元は普通の国民たちだからだ。
しかし、僕は皆を抑えた。
それは僕の目標に反する。
僕一人だけで反逆を起こすことにした。
しかし、中には僕の話を聞かないで勝手に反逆を起こそうとするものたちもいた。
仕方ない。
皆、理不尽な奴隷生活に相当な怒りを覚えているのだから。
さて、まず最初にここをおさめている長に会う必要があるだろう。
「そこの奴隷、止まれ!!」
あれは侵略国エルダンの破壊兵器HKI01だ。
本で読んだことがある。
この最新兵器のおかげで僕の国は負けたのだ。
さて、ムチに耐えたこの体、どこまで持つだろうか?
楽しみだ。
僕は止まらず前に進み続けた。
破壊兵器は僕に対して射撃を開始した。
「な!?」
破壊兵器の操縦士は驚いている様子だった。
無理もない。僕も驚いているからだ。
何発銃弾を受けても僕の体はその弾を弾き飛ばした。
「この……化物があああああ!!」
何を血迷ったのか破壊兵器の操縦士は兵器の懐から剣を取り出し、僕目掛けて突進してきた。
大きな剣が僕の頭上目掛けて振り下ろされる。
しかし、僕の頭はヒビすら入らず全く動くこともなかった。
僕は念じてみた。
兵器を吹き飛ばすようにと。
するといとも簡単に兵器は吹き飛び建物にぶつかって起動しなくなった。
さて、進まなければならない。
僕の目標のためにも。