第十七話「抹茶アイス」
「皆の者力を貸して欲しい。自由と幸福のために」
演説は大成功だ。
ハルサ国も僕に大いに賛成的だ。
この調子で軍備を増強しておけば、超大国エルダンとまともにやり合うことが出来るかもしれない。
さて、時間が出来た。
今後何をやるべきか分かっている。
兵器の扱い方の練習だ。
僕自身も最前線で戦う必要がある。
僕は王だが、民のためなら命を惜しむことはない。
強くならなければ!
って
「何でお前の用事に付き合わされなくちゃならないんだよ!」
「いいじゃないか。どうせ暇だろ?」
「暇じゃないんですが」
「いいじゃないか抹茶アイス買うくらい」
未知の生物の大好物は抹茶アイスか。
すごいどうでもいい情報だな。
そうこうしているうちに敵が攻め込んでくるかもしれないのに……。
呑気にしてられねえ。
「カールスどういうことだ? お前の者とあろうものが」
「すいません父上。敵の戦力が思った以上に厄介なもので」
「何を言う。戦力差は圧倒的。攻め込めばいいではないか」
「もう少しお時間を」
さすがに父上も私に手出しは出来まい。
我が皇帝血筋で最も権力をもってるのは私だからだ。
それにしてもどう攻める?
新型を投入しても多くの損傷。
未知の超能力。
厄介な力だ。
何か打つ手はないか?
何か……。




