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男子中学生の日常会話物語  作者: 天槻悠奈
regret katharsis編
50/50

第四十九話 また二月ネタ

 洗い立ての太陽が人通りが疎らな街に注ぐ爽やかな早朝。光が遮られた薄暗い路地裏の他の誰も知らない秘密の近道を、親友二人は仲良く並んで歩いていた。



「さて、三月も下旬ですが」


『ネタもないので前回載せられなかった我々の二月を今回も雑に振り返ろうではないか。それが終わり次第震災やサリン事件について語るか』


「二月といえば先ず節分だったよな。豆撒きとか小さい頃はやってたけど最近はあんまやんねーな……」


『俺は改造モデルガンに豆を詰めてルリトとサバゲしたぞ』


「モデルガンの改造って場合によっちゃ法律的に危な……あ、うん。お前に法律を説くのに割く時間と労力が無駄だよな。知ってる」


『壁を穴だらけにして四時間説教された』


「威力的にアウトだなぁ、うんアウトだぞ?」


『後は豆と恵方巻きが美味であった。俺とした事がうっかり願うのを忘れてしまう程にはな』


「お前は願いより食い気だもんな。寧ろ食う事しか考えてねーもんな。太ってしまえ、そして女子に嫌われろ」


『何だ? いつになく機嫌が悪……あ、食べ物といえば十四日――』


「ほうほう、その話題は非リア充()に喧嘩売ってると見なして良いんだな? チョコ獲得数三桁の人生勝ち組グレン君?」


『何を言う、貴様は悲しいチョコ0個ディスコ♪ではなかったろうが。俺やルリトと友チョコ交換して姉君からも貰っていた癖に図に乗るなよ、黒死蝶含む全てのバレンタインぼっちだった人々に謝れ』


「分かった! 分かったからにじり寄るな! そしてモデルガン持ってきてたのかよ、人に向けるんじゃない!」



 〜事態が収束する迄お待ちください〜


 〜その間ルリトの日記をお送りします〜



 二月九日 月曜日


 今日は弟の誕生日!

 サプライズで曲馬団のアジトに潜入したら不審者と間違われてシエル氏に首を飛ばされかけたよー!

 しかも煩いどマゾが「塁兎! 殺すなら僕からにしておくれよ!」とか騒ぎ出すからもう大変!


 一悶着あったけど、その後何とか会えた弟はなんと可愛い女の子にべったりとくっつかれていたよ!? すっごいビックリしたけど、どうやら彼女なんだって!

 僕が言えることではないけどさー? 最近の小学生はませてると思うんだよね? リア充とか? 爆散すればいいっていうか? ねぇ?


 あ、弟誕生日おめでと〜。



 〜それでは引き続き本編をお楽しみ下さい〜



『あぁっ……俺の改造モデルガンがメッキョメキョに……!』


「はぁはぁ、危なかった……首飛びかけた……意味分かんねー、お前何でそんな必死に詰め寄ってきたんだよ? 人生勝ち組の癖に」


『……多分博士にそうプログラムされたのだろうな』


「分かりやすい責任転嫁だな! ホワイトデーのお菓子やらんぞ!」


『そういえばホワイトデー、貴様がインフルで休みおったから供物をまだ捧げられてなかったな! 寄越せ! マカロンを根こそぎ俺に寄越せぇぇえええ!』


『マカロン前提なんだな! 確かにマカロン作って来たけど!』


 軈て二人は路地裏から商店街へ抜け、朝日の眩しさに目を細めつつも並んで学校への一本道を歩いて行った。

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