四十八話 二月談義
洗い立ての太陽が人通りが疎らな街に注ぐ爽やかな早朝。光が遮られた薄暗い路地裏の他の誰も知らない秘密の近道を、親友二人は仲良く並んで歩いていた。
「今日は二月ネタまとめでもやるか?」
『は……? 何故時事ネタなんだ?』
「……2月14日バレンタイン、2月22日にゃんにゃんの日、2月23日富士山の日と二月はイベントが多い月なのに、尽くイベントを逃してきたからだよ!」
『バレンタイン? 今年は特には何もなかったであろうが。中の人なんてずっと家に引きこもってたぞ』
「そういう発言をするんじゃありません!! どうせ俺らはバレンタインも男二人虚しく公園に集まってチョコ交換してたよクソが!」
『途中からルリトも参戦していたな』
「ああ……pixi◯のBL漁り終わってから来たんだっけ……?」
『これがデジャブか』
「え? 前にもあったん?」
『貴様はマカロンに当たって入院していたから知らないであろうな』
「ポッキーの日か……! 確かにBL増えそう!」
『後にゃんにゃんの日はアンリが俺のパソコンのデスクトップに顕現しておったな』
「えっ何その事件! つーかこんな時後紹介みたいな形じゃなくてちゃんとやりたかったよ!」
『という訳で次回更新は創造主は学校が休みで何も予定がないので、それを利用して二月イベントのダイジェストをお送り致します』
「えっ?」
『細かいネタの寄せ集めみたいなものですが、ご容赦ください。それではまた』
「えっ? 厨二が謎に敬語使ってて怖いんだけど」
軈て二人は路地裏から商店街へ抜け、朝日の眩しさに目を細めつつも並んで学校への一本道を歩いて行った。