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男子中学生の日常会話物語  作者: 天槻悠奈
グレン宅編
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第十三話 不在からの厨二覚醒


 陽が半分その顔を沈めた、町の喧騒の中で一際目を引く華美な造りの高層マンション。その一室で二人の少年が集まろうとしていた。



『霧島が昨日腹痛で入院したので急遽ゲストとして11歳腐った犬耳ショタサイボーグ、ルリトが顕現した』


『あ、だから昨日更新なかっ……コホン。この前まで元気だったのに急に入院って霧兄に何があったの? 大丈夫なの?』


『大丈夫ではない。だからサブメインキャラの中でツッコミにもボケにも転じられ、尚且つキャラクターの区別もし易い貴様が闇の盟約により召喚されこの世界に顕現しておるのであろうが』


『ちょっと何言ってるか分かんないなぁ』


『それはあいすまぬ。……はぁ、人間は実に愚かで脆いのう。霧島が休んだら俺は誰のノートを写せば良いのだ……』


『霧兄の存在意義ノートだけ!? てかグレン兄他に友達いないの?』


『どうやら俺は男連中に嫌われておるようでな……よく「リア充とイケメンは爆発しろ」と言われるのだがどういう意味だろうか?』


『男子が駄目なら女子は?!』


『女子? あの種族は俺が近づくだけで悲鳴を上げて逃げるか失神するような脆弱な輩しか居らんから、そもそも話にならん』


『……所詮人は顔が全てだという事が身に染みて分かったよ』


『? そうか。そう言う貴様も随分と美形だと思うが』


『そんなの当たり前だよ。だって僕らサイボーグじゃん』


『なん……だと?』


『別に驚く事じゃないって。僕らの出てる「幻影ノワール」では爽やか王子様なアルト兄、殺人鬼系クーデレツンデレのグレン兄、癒し系ツインテール眼鏡幼女のセナ、腐男子ケモミミショタの僕と揃いも揃って美形でしょ?』


『サイボーグは無条件に皆美形なのか、成る程分からん』


『というか……話戻るけど、ズルしないで普通に授業を受けるという選択肢は無いの?』


『ふっ、この俺が普通に授業など受けると思うか? 俺にはこの右腕に封印されし魔眼が開眼せし時、来たる組織の者共を駆逐するという使命があるのだぞ?』


『厨二病も程々にね……数年後黒歴史になって悶えるのはグレン兄だよ?』


『扉を開け……! 我に楯突く下賎な塵芥よ、闇の(ほむら)に焼かれろ!』


『霧兄という箍を失った事により、いつになくエキサイトしている……』


『クク、薄汚い娼婦はこのジャック・ザ・リッパーが一人残らず切り裂いてくれようぞ!』


『なりきってるキャラクターが尽く一致しない! ブレブレだよ! 後そういう発言は波紋呼ぶから控えようね!?』

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