第6章 完全決着の先へ
美奈は震えが止まらなかった。
興奮もしていた。
「恭子さん....お願い...目を覚まして.....」
程なくして恭子が起き上がった。
横たわる吉田を見て「美奈さん...」
「恭子さん、私...」
「怖かったですよね。有難うございます」
吉田は失禁し目隠しをされタオルで口枷もされていた。
「私、吉田に2〜3度スタンガンを当てたんです。絶対に起き上がれ無い様にしないとで」
美奈の声はまだうわずっていた。
「美奈さん、スタンガンで死んだりしませんから大丈夫です。後遺症も無いですから。ただトラウマだけはしっかり残ったと思います」
吉田はの動きと視界を塞いだ。
さて、ここからどうしようかしら。
恭子は警察に突き出す前に美奈がどう復讐したいか訊ねた。
「私、吉田の顔も名前も悪行も晒したいんです。ルミとルミの旦那も同じで外を歩けなくしてやりたいんです」
「そうだよね」
「美奈さん、具体的にどう成敗したいですか?」
「ネットに晒したい様な警察に突き出したい様なルミ夫婦にも制裁くだしたいし」
「わかります。吉田が目覚めたら洗いざらい話して貰いましょう。それを動画に納めて警察に動画と吉田を突き出すのはどうですか?」
「それで吉田もルミ夫妻も制裁を下すことになりますか?」
「動画はコピーして私と美奈さんと警察と弁護士が持つことにしましょう。被害者が沢山いるはずです。吉田は全部洗いざらい言わないと結束バンドを外して貰えないんですよ。言うはずです。弁護士へ被害者の会を作って貰って賠償してもらう様にするのはどうですか?」
「被害者の会...いいですね!」
それまで不安の色があった美奈の表情が明るくなった。
「ゔーーー」
吉田が目を覚ました。
目隠ししていたタオルを取り
吉田の表情を楽しみながら
「おはよう吉田くん」
「恭子さん...美奈!テメー」
「こらこら、そんな言葉使わないの。あらっ、吉田くんお漏らししてるじゃない。ふふふ。可愛いでちゅねぇ。記念に写メ撮ろ」
カシャ、カシャ
「何やってんだよ!やめろ!この結束バンド外せ!」
「外して欲しいのぉーーー?」
「当ったりめーだろうが!」
それまで柔らかい口調だった恭子が
「なら、なぜ美奈さんと連絡が取れなくなったのか話して。美奈さんと同じ被害者が沢山居るわよね?全部話して。誰と共謀したのか。誰を騙してお金を取ったのか言いなさい」
鋭い目つきになっていた。
「そんなの知らねーよ」
「あらそう。この写メ面白いからアンタのお友達にばら撒こう」
恭子は吉田の携帯に写メを転送しLINE登録している人全員に写メを送った振りをした。
「分かった、分かった。全部話す」
すべて動画へ納め恭子のPCへ転送した。
動画を3本コピーしUSBへそれぞれ格納した。
恭子はルミ宛に吉田のお漏らし姿の写メをLINEで送った。
「ルミ見てぇー。私を羽目ようとした悪い子を成敗したの。私偉いでしょ。褒めてぇ。ねえ、よく見て、お漏らししているよ爆」と。
既読は付いたがルミから返信が無かった。
が、吉田の携帯にルミから連絡が来た。
「もしもしルミ?どうしてこの携帯番号知っているの?」
「え...恭子がどうして?」
「それは私の台詞。どうしてルミが吉田の携帯に連絡寄越すの?」
「あ...えっと...それは...」
言葉に詰まるルミに恭子は
「ルミの身内だからでしょう?ルミ、アンタ私を義弟にカモらせようとしたんでしょ」
「友達だと思ったのに残念」
「刑務所行ったら一度位は面会行ってあげようか笑。元友達として」
スマホを切り電源もOFFにした。
警察へ電話をし動画と吉田を引き渡した。
動画と吉田の携帯から被害者が炙り出されるだろう。
ほどなくして朝の情報番組から始まって夜のニュースまで吉田とルミ夫妻が取り上げられ
ルミ夫妻も逮捕された。
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美奈と恭子は女性の立場を守るとに関して滅法つよい弁護士事務所へ向かった。
USBを渡し被害者の会を発足して欲しいと頼んだ。
「コレだけの情報が入った貴重なUSBを無駄にはしません。探せるだけ探し、お声がけさせて頂います。ここからもうひと踏ん張りしましょう。私も全力でサポートいたしますので!」
キリッとした雰囲気の女性弁護士だか目元が柔らかい。
この先生ならきっと。
弁護士、恭子、美奈は固い握手をした。
「どうぞ宜しくお願いいたします」
深々と頭を下げ恭子と美奈は弁護士事務所をあとにした。
「美奈さん、コチラに来る時は必ず私の部屋に泊まってくださいね」
「恭子さん有難うございます」
美奈も新幹線に乗り帰路へ着いた。
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警察から恭子と美奈は
やり過ぎだとキツく叱られた。
今回はお咎め無しだが二度と同じ事をせず警察を信じて直ぐに言いに来て欲しいとコツコツと説教された。
何かあってからでは遅いのだからと。
恭子はもし罪に問われるとしたら自分1人の計画だと全て被るつもりでいた。
ある日の夜、姉から着信が入った。
「もしもし恭子ー?」
「お姉ちゃん」
「アンタは大事な妹だって理解してる?」
姉の声は涙声だった。
「兎に角、無事で良かった。もう無茶な事はしないいで。ちょくちょく実家に帰って来なさいよー」
「うん。お姉ちゃん...お姉ちゃん大好き」
恭子も涙声で姉に甘えた。
「ご飯たべれてる?ちゃんと寝れてる?お母さんもお父さんも心配してるから電話してあげなよ」
「うん、わかった。有難うお姉ちゃん」
「じゃぁ、切るね。またね恭子」
「うん、またね」
姉の声を聞いた途端、張り詰めていた何かが弾けた。
電話を切った後も心に温かい物が流れ涙となっていた。
まだまだ拙い文章にも関わらず
最後までお付き合い頂きまして有難うございました。
次の章からは登場人物にスポットを当てたスピンオフ的な物をお送りしたいと考えております。
引き続き、お付き合いいただけると嬉しいです。




