私、イギリス人、英語ペラペラね。
二歳という、人生における最初の大きな「知性」の分岐点に到達した。
この世界の言語(英語ベースの共通語)を完全にマスターしたのは、前世で英語の論文を読み書きし、非常勤講師として学生を相手に講義をしていた私にとっては、呼吸をするより簡単なことだった。「私、イギリス人、英語ペラペラね。まあ、あたりまえだよね。」
(……ふふふ。前世であれほどTOEICのスコアに一喜一憂し、国際学会の質疑応答で冷や汗を流していたのが嘘のようだ。今の私は、ネイティブスピーカーですら驚くような高尚な語彙を使いこなす二歳児。この快感、英語コンプレックスの元日本人の理系ポスドクにはたまらないボーナスステージだ。)
しかし、私の真の進歩は言語ではなく、その裏側にある「理四属性魔法の正体」の解析にあった。
火・水・土・風の四属性魔法がなぜ、こんなに優遇されるのか、そのほかの属性の魔法、『はずれ魔法』と呼ばれる、生産、闇、召喚、そして――『神聖』が疎まれるのか、ここを解き明かすことも研究しなければならない。
「神様にもはずれ魔法の真の価値を解き明かすように言われたしね。」
(英語やその他の言語もAIがリアルタイムで翻訳してくれるので、良い時代になりました。)




