のらりくらりの旅
「なんかキノコあるね」
目の前にはキノコがめっちゃある。苦手だからあんま見たくないな。
・・・・ええ。少しの毒を持っています。
「これ食べたら毒耐性付けられますか?」
・・・・はい。このくらいの多少の毒なら体に影響はありませんので安心して食べても大丈夫です。
「じゃあ食べよう。その前に水用意して」
キノコ苦手だからな。飲み込めるように水を用意しないと。
「いただきまーす。ぱく!」
水水水水水…。
「ゴクゴク…。ぷはー。やっぱりキノコは苦手だ」
・・・・ですが確実に毒耐性が上がっています。
「それならよかったです」
じゃあ1日1個食べられるように採っとこう。
「よしこのくらいにして行くか」
歩き始める。
「ふんふーん♪TV観て家でボーっと~」
歌を歌い始める。
・・・・その歌はなんですか?
「うーん。元の世界のいつになっても好きな歌です。これはですね時代が追い付いていないアーティストが歌っていて…。まあ解散しちゃったんですけどね」
・・・・すごいお好きなんですね。
「はい。唯一好きだったアーティストです。数少ない趣味だったんで」
・・・・へぇ。趣味ですか。他の趣味ってなんなんですか?
「え?うーん。ヴァイオリンとかかなー。この世界に来てから弾いたことないな。というかこの世界にヴァイオリンはあるのだろうか?」
・・・・ないですけど。作ればできますよ。
「そんな冗談いいですって。俺には製作スキルないんですから作れませんよ」
製作スキルとは材料があれば使う人のアイデアを元に作りだすというスキル。なんでも作ることができるため割と重要なスキルである。
・・・・製作スキルはアイデアによって生み出されるスキル。強いアイデアさえ持っていれば誰でも使うことができます。
「できたとしてもまだ使いませんよ。俺は」
・・・・なぜです?
「使うなら金を生み出すために使うんですよ。自分のカンパニーを持ってからにしてからです」
なにより作戦に莫大な金が必要だ。それに俺だって金が欲しいんだ!!
・・・・なにか闇が見えました。
「金さえあればなんでもできるんですよ。俺は金に貪欲に行きますよ!!」
・・・・。
「何も言えなくなってるじゃないですか。まあ俺は誰にどう思われたって考えを変える訳ではないですけどね」
俺は意志を貫く!!金だ!金!たくさん稼いでやる!!
そんなことをやりながら進んでいく。
レイまではまだまだだ。でも急ぐわけではないゆっくり進んでいく。のらりくらりとな。
「どうやったらありあまる富を得られるのだろうか?…やはりギルドに登録してランクの高い魔物を狩猟するとか…。いやリスクが高いな。有名になったらブロンの奴らが嗅ぎつけて俺のことを狙ってくるかもしれない。うむ…カンパニーを持つまで我慢するか…」
・・・・あの…近くに街がありますが寄りますか?
「おお。それはいいですね。それでは行きましょう」
なにか役に立つものがあるかもしれないからな。
・・・・レイに行くための防寒着を用意できるかもしれませんね。
「それは問題ないです」
・・・・え?なぜですか?
「寒さは精神で暖められますから。だから問題ないです」
・・・・寒さには精神論は効きません!!
「え?師匠はそう言っていたんですけど…」
・・・・それは嵐龍だからですよ。
「でも俺も大丈夫ですよ。万が一にはスクワットで体を暖めるので問題ないです」
・・・・でも心配です。
「だから大丈夫ですって。頭防具していればあったかいですから」
・・・・頭だけ暖めてもだめなんです!!全身を暖めなきゃだめなんですよ!!体が持ちません!
「心配してくれるのはうれしいですけど俺大丈夫なんですって」
・・・・それでも心配なんです。あなたのことは…
「そ…そこまで言うなら…防寒着買います」
そんな声で言われたらYESとしか言えないだろ?
・・・・よかったです。
ここまで渋っていたのは理由がある。使える金があまりないからだ。食料を買うための金は残しておきたい。だからそれ以外の使える金が限られる。所持金は結構少ないため全額食費に使いたかったのだ。
「どっかで金稼がないとな…」
・・・・どうやら着いたようです。
「もう着いたのか。この街、広いですね」
・・・・ええ。このアザの街はシャルにある街の中でもトップクラスの大きさを誇ります。
「なんかここまで発展した理由がわかりました」
俺は目を近くの山に向ける。
「鉱山ですね。鉱石のおかげでここまで発展したんですよね?」
・・・・そうです。あの山は鉱石が沢山採れます。
「あれを越えないといけないのか…。苦労しそうだな」
あの山結構高いからなー。大変だぜ。
「さて防寒着探すか」
「ええと服屋…。服屋…。っと」
ここか。
「いらっしゃい!!どんな服を買いたい?」
「ええと…。防寒着を」
「防寒着ね。お客さんどこ行くの?」
「レイの方に」
「レイ!?いやー。驚いたよ。あんな寒い所行くんだね。ちょっと理由聞いてもいい?」
ブロンの情報を集めるって言う理由はあまり言わない方がよさそうだな。適当な理由を言うか。
「強い魔物が出るらしいので戦いたくて。要は腕試しですね」
「なるほどね。じゃあお客さん強いんだね。まあ一応だけど気を付けてね」
「お気遣いありがとうございます」
「じゃあどういう防寒着がいい?」
「できるだけ動きやすいので暖かいものがあれば」
「動きやすいのね…。これとかどう?」
毛皮のコートか…。
「動きやすいのがなかったよ」
「ですよね。じゃあこれで」
「まいど!!」
買い終わった。しかしよさげのものだと見える。
しかしお財布事情は厳しくなったのだった。
「じーー」
誰かに見られている?ついにストーカーされるようになったか。有名人は辛いね。
・・・・そんなに有名になったんですか?
「まあいいじゃないですか」
とりあえず気づいていないふりをして人気のない所に行って話を聞かないとな。あちらさんもなにか秘密がありそうだしな。
私は今とある男を追跡している。その男はなにか怪しい雰囲気を放っている。なんで頭防具しかつけていない?それに禍々しいオーラがあの刀から出てる。なににしても怪しいのは間違いない。
なにが目的か聞きださないと…。
「ふんふーん♪」
鼻歌をしている。つけられているって知らずに。バカな奴だな。
「I have リンゴううーん」
なにやってんだ。呑気だ。
しかしそれも怪しい。本当になにが目的なんだ?
もしかして今やっているのはなにかの呪文か?だとすると魔法?この街に放つつもりなのか?でも魔力は感じない。謎すぎる。
「ペン。ペン。ペン」
・・・・などと意味不明な供述しており…。
「勝手に犯罪者にしないでください。真っ当な人間ですよ」
なにをしているんだ?1人で話して…。もしかしてどこかに交信しているのか?だとしたら仲間が居るのか?でもそういう魔法石は見えないな。では1人語りをしているのか?謎すぎる。
「なんかな。悪いやつじゃなさそうなオーラは感じるな…」
なにか小言で話しているな。ここからじゃ聞き取れない。
・・・・でも目的は聞き出すんですよね?
「ええ。万が一ブロンの奴だったら困るんでね。HEY!」
・・・・急にHEY!って言わないでください。ビビっちゃいます。
「話変わるんですけど。俺って結構ラップスキルあると自分で思ってんですけど。どう思います?」
・・・・聞いたことがないので何とも言えません。
「そっかー。韻を踏むの結構ムズイけど発想力豊かなんで結構才能あると思います」
・・・・自己評価高いですね。
「さて…」
不自然に止まり…
「Do you understand?」
バレていたのか!?
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