表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/21

ALIVE

「着いたぞ」

ここは雷鳴山にある小さい村でとても静かな所だった。


「名もなき村だ。ここはいい所でな。このこぢんまりとした雰囲気がいいんだ」


「お!シャルさん!こっちに来てたの?」

村人が来たようだ。


「ああ。弟子ができたからな。みんなに紹介しようと思ってな」


「弟子?この子?8歳くらいに見えるけど親は?」


「こいつには色々あるから聞かないでくれ」


「そっか。ごめんね」


「全然大丈夫ですよ。気にしてないんで」

優しい人だな。


「随分と大人びているね」


「ありがとうございます」


「でシャルさん1杯どう?」

酒を飲むポーズをする。


「もちろん」

どうやら飲み友のようだな。


「でもその前にみんなに紹介してからな」


「そうだな。じゃあゆっくりみんなに紹介してから来いよ」


「おう!」



また歩き始める。本当に仲がよさそうだった。


「あいつは誰にでも分け隔てなく接してくれるいいやつなんだ」


「ええ。話しててわかりました」


「あいつと飲む酒はうまくてな」

楽しく飲む酒は美味しいからな。


「気が合うんだ」


「いいですよね。そういう友人が居るってのは」


「おう。だから自然にここに戻ってしまうのかな」

嵐龍はそうしみじみしていたら…


「おじさん!おじさん!」

近所の子供が来たようだ。見た目は犬みたいな耳が付いてる。犬系の亜人かな?年齢は俺よりちょっと下って感じかな?しかしここに来た情報が流れるのが早いな。


「おう。元気にしてたか?」


「うん!!でこの人は誰?」


「おう!我の弟子だ」


「弟子?いいなぁ。ねぇどうやって弟子になったの?教えて教えて!!」

俺に話しかけてくる。

「え?ちょ…」

それに俺はちょっと困ってしまった。


「いいか?我の弟子になるにはな、剣とか扱えなきゃだめなんだよ」

俺も剣使えないけど…。


「それなら使えるよ!!じゃあ弟子になれる?」


「うーん」

少し考える。


「じゃあ何のために強くなりたいんだ?」


「えーー。わかんないよ」


「じゃあだめだ」


「えー。なんで?」


「大事なことがわかるまではだめだ」


「大事なこと?なにそれ」


「大切なものができたらわかるさ。それまではだめだぞ」

なんとなく言っていることがわかった気がする。何のために力を使うのか。それは大切な人を失わないために、そして守るためだ。今の俺が欲しかった大切な人を守るための力だった。


「わかんないよ」


「そのうちわかると思うぜ」


「じゃあわかったら弟子にしてよ!!約束だよ」


「いいぜ。絶対約束は破らない」


「うん!!絶対だよ!!」


「二言はねぇよ。我が言っていることがわかったら弟子に認める。絶対約束は守るからな」


「やったー!!じゃあわかるように頑張るよ!!」

この子が無邪気に言ってるのを見てクロエのことを思い出す。


「クロエ…」

俺にとって大切な人だったのかもしれない。失ってから気付いたこんな俺はクズだよ。なんで失ってから気付くんだよ。近くに居たのになんで気付かなかったんだよ。もっと早くから気付いていろよ。本当に馬鹿だな。


「シャルさん!!来ていたんですか?」

今度は女性の方が来た。犬耳がある。この子の姉のようだ。俺から見ても年上に感じた。


「よ!元気そうか?」


「弟が迷惑かけてないですか?大丈夫ですか?」


「大丈夫だよ」


「よかったー。ってかわいい子」

俺を見て言う。


「かわいい??」

困惑していまう。顔に傷とかあるのに言われて不思議になった。


「この子が噂の弟子さんですか?」


「ああ。自慢の弟子だ」


「かわいい!!ねぇなんて言うの?」

かわいいなんて言われないからな。なんか新鮮。


「アクセルです」


「アクセルね。じゃあアクシィだ。よろしくね」


「は…はい」

終始圧倒される。勢いがすごい。


「じゃあさアクシィ。ちょっとうちに来てよ」


「え?」

なんで?


「問答無用だよ!!」

と言われ肩車させられる。いやなんで???


「まあ頑張れよ」

辛辣な嵐龍の声。



そうして俺は家に連れてかれた。

「まだ自己紹介がまだだったね。私、エリシャ。気軽に呼んでね」


「よ…よろしくお願いします。エリシャさん」


「違うよ」


「え?」


「お姉ちゃんでしょ?」

なんで?


「ほら。言ってごらん」


「お…お姉ちゃん…」


「よくできました。えらい。よしよし」

頭を撫でられる。



「ふふ!!」

なんか俺を見てニコニコしてる。


「なんでニコニコしているかわかる?」


「わ…わからないです」


「今日、アクシィと出会えて一緒に居るからだよ。私さ運命だと思うんだよね。神さまが私たちを出会わせたんだよ。アクシィに出会えて私は幸せだよ。本当にかわいい」

なんか怖いんですけどこの人。


「ははは…」

愛想笑いをする。


「でさアクシィは私のことどう思う?」


「まだ会ったばっかなんで…」


「じゃあこれから知れればいいね!!じゃあさシャルさんの弟子になったのはなんで?」


「大切なものを失わないようにするためです」

最初はなりゆきだったけど、ここに来て気付いた大切な事を知ってからそう思うようになった。


「大切なものかー」

突如、エリシャの脳内にある映像が流れる。



「お姉ちゃん!!」


「アクシィ!!早く家に帰ってご飯食べよう!!」


「うん!!」


「そういえば結構成長したね。お姉ちゃん感激だよー」


「うん。だって俺もう15だよ」


「そっか。もうそんなに成長したのか。しみじみするなぁ。あの頃は小っちゃくてかわいかったなー」


「い…今はかわいくないの?」


「今はかっこいいよ。たくましくなってさ」


「ちょっとやめてよ…(照れ)」


「だけどそういうかわいいところは今でも残ってるのお姉ちゃんは知ってんだよ」


「お…お姉ちゃん…」


「ふふ。お姉ちゃんはそういうところ好きだよ…」


「え?」


「ほら早く行こうよ」


「あ…ああ。うん」


「てか顔赤いね。なんかいいことでもあったのかなぁ?」

煽る。


「・・・。お姉ちゃんと居れて俺は幸せだよ」

小言で言う。


「聞こえないよー」


「・・・。なんでもない」


「えー。なんか言ったと思ったんだけどなー。気のせいか」


「うん。気のせいだよ」


「そう言っているならそうか」


「あ!そうだ!アクシィはなんで戦うの?」


「え?」


「戦う理由だよ。なんで戦っているの?なんで傷ついてまで戦うの?」


「大切な人を守るためだよ」


「かっこいいじゃん。ちなみに大切な人って誰?」


「…お姉ちゃんだよ…」


「うれしい!!」



現実へと戻る。

「どうしたんですか?急に止まって」


「ううん。なんでもないよ。ちょっとした妄想しただけだから」


「妄想?」

急になんの妄想してんだろうな。


「本当に他愛のないようなことだから気にしないで。ふふ」

なんかさらにニコニコしてるような気がする。


「まあいいや。そろそろ帰ります」

なんか眠くなってきたし外で寝ようかな


「まだ5分しか経ってないよ。もしかしてなんか気に障ったかな?」


「いえいえ。なんも。ただ眠くなったので外で日光浴しながら寝ようかなと」


「たしかに今日は久しぶりに晴れてるけどさ寝たいなら家で寝なよ」


「それはちょっと悪いです」


「大丈夫だよ。お姉ちゃんのベッドで寝なよ」


「え?」

頭がパンクしてしまう。女の子のベッドで寝るって出来ないよ。


「いいよ」


「いやいや。それは悪いです」


「いいんだよ。ほら寝なよ」

抱っこされてベッドに寝かせられる。


「いやいや。外でいいですって」


「ほら寝なよ。ほーら」

なんかマジで眠いから動けなくなる。


「ほらまばたきしてるじゃん。眠いんでしょ。じゃあここで寝なよ」

拒否してるはずなんだがやっぱり眠すぎて動けない。


「ふぁー」


「あくびしてるじゃん。じゃあもう寝なよ」


「ふぅーー」

意識が薄くなり、眠りについてしまうのだった。

見てくれてありがとうございます。

よろしければ評価、感想お願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ