プロローグ
俺は普通の理系の大学に通う大学生―――
だった。
視界がだんだん薄れていく。
頭がぼーっとしてきた。
手足が痺れていく。
力が入らない。
寒い。
俺は今どんな状況だ。
あぁ、そうだ。
「―――――もう少しだ!がんばれ!」
うるさい。
「この子は絶対死なせるな!」
いま気持ちよく寝てたんだよ。
「この子だけは、必ず―――――」
誰だよ、少し静かにしてくれ。
...光が眩しい
目が......うまく開かない
瞬きを何度かして、どうにか目を開く。
周りは薄暗かった。ぼんやりと人影が3、4人見える。
「火だ!温めるんだ!」
男の声がした。
女の声がなにやら、ぶつぶつと呟く。
明かりがゆらゆらと揺らめいていた。
炎だ。
炎とは物が酸素と激しく結びつく時に起こる酸化反応。物が燃えるためには発火点以上の温度と、酸素、そして燃やすための物質が必要だ。
火で暖をとるのか?ストーブとかは無いのか?
1人の女が手のひらを上に向け、その上に炎がある。
ん?
手から火を出している
火が宙に浮かんでいる。
.......ドユコト?
この世界に来て初めて思ったことだった。
声を出そうとした。
舌が上手く動かない。喉も変だ。
「おーいーーお?」
自分の口から出た言葉は、言葉と呼ぶにはあまりにも稚拙な音だった。
はじめまして。髙リョウと申します。
初めて小説というものを書きます。
色々と拙い文をお見せすることと思いますが、是非感想や意見を頂ければ幸いです。




